8月19日、トーストマスターズ・インターナショナルから世界でコミュニケーションとリーダーシップの促進に大きな貢献をした人に贈られる、ゴールデン・ギャベル賞の授賞式が行われました。この栄誉に輝いたのは、マインドマップ発明者のトニー・ブザン氏。受賞を記念し、ブザン氏の愛弟子でありThinkBuzanマスタートレーナーとしてマインドマップの公認インストラクター(TLI)の養成にも携わっている近田美季子さんと、TLI(シンクブザン・ライセンスド・インストラクター)で、トーストマスターズで何度も全日本チャンピオンになっている大嶋友秀さんが語り合いました。なぜマインドマップを学ぶと、口下手だったあの人も、自信なさそうにうつむくあの人も、まるで人が変わったように堂々かつ理路整然と語りはじめるのか。「プレゼンやスピーチが苦手」「人前でしゃべるのが怖い」、こうした悩みを抱えるビジネスパーソンにお届けします。(構成:両角晴香、撮影:宇佐見利明)

スピーチに生かすマインドマップ

――今回の受賞をきっかけに、マインドマップがトーストマスターズでより多く使われていく可能性はありますか?

大嶋 可能性は高いと思いますね。なぜかというと、トーストマスターズのすごさはコミュニケーションやリーダーシップのスキルをマニュアル化しているところです。しかし、マニュアルは言葉で書かれたものです。それを学ぶ中でマインドマップを使うと、学びが加速すると言えます。

大嶋友秀
(おおしま・ともひで)
京都府京都市生まれ。株式会社スピーキングエッセイ代表取締役。ファシリテーター。研修講師。トーストマスターズ活動は25年に及ぶ。過去51回コンテストに出場し、何度も全日本チャンピオンになる。ブザン公認マインドマップインストラクター。ラーニングストラテジー社公認フォトリーディングインストラクター。JIAL公認アクションラーニングコーチ。『マインドマップ会議術』(ダイヤモンド社)、『スピーチと挨拶大事典』(秀和システム)他多数。http://www.tommyoshima.com/

 膨大なマニュアルが、マインドマップをかきながら学ぶことで早くしっかり身につきます。そして、マインドマップでスピーチや講座のプランを立てると、前にもお話ししたようにアウトラインがはっきりするので、自信をもって順序立てた話ができるんです。不思議なもので、マインドマップでプランニングすると、タイムスケジュールもバッチリになるんですよね。

近田 同感です。何があっても終了予定時間ぴったりに終われる(笑)。

――でも途中で想定外の質問が飛んでくることや、アクシデントもありますよね。

大嶋 ええ、その度に少しずつずれているはずなのに、最終的にバシッと時間通りに終われるんですよね。

近田 これはもうマインドマップならではですね。1枚の紙に全体像と詳細がわかりやすくまとまっているので、瞬時に内容を確認して判断し、柔軟に対応できるんです。

 読者のみなさんにもぜひこれを試していただきたいですね。『新版 ザ・マインドマップ』から、トニー・ブザンさんがYPOという若手経営者の勉強会でスピーチをしたときのマインドマップをご紹介します。

トニー・ブザン氏が開会のスピーチのために作成したマインドマップ。YPOの会合がクイーン・エリザベス2世号の船上で開かれたことが中央に描かれ、歓迎のあいさつに始まってどんな内容を話すかがキーワードでかかれている。マインドマップのかき方はこちらの記事を参照。拡大画像表示