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緩和バブルの修正開始 日本株にもグローバルマネーの売り

ロイター
2016年9月13日
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9月12日、世界的な金融緩和バブルが、修正されようとしている。2010年8月撮影(2016年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 12日 ロイター] - 世界的な金融緩和バブルが、修正されようとしている。米国の利上げ観測に加え、日欧の金融緩和政策の転換点も意識されるなか、長期金利が上昇。リスク資産は大幅安となり、日本株にもグローバルマネーの売りが押し寄せている。

 世界的な景気は弱く、金融緩和環境は維持される見通しだが、過度な織り込みはいったん見直しを余儀なくされそうだ。

日米欧で相次ぐ金利上昇材料

 足元の世界同時の金利上昇は、9月の米利上げ観測だけでは説明がつかない。まず、政策金利の上昇観測に反応しやすい米短期金利の方が、米長期金利よりも上昇幅が小さい。それだけではなく、金融市場が織り込む9月利上げ確率(CMEフェドウォッチ)も9日時点で24%と、わずか3%ポイントの上昇にとどまっている。

 では、世界的に金利が上昇したのはなぜか。1つは欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁発言だ。ドラギ総裁は8日のECB理事会の会見で、理事会では資産買い取りプログラムの延長について討議しなかったと発言。市場の緩和期待に水を差した。ドイツに財政措置を促したことも、当面の緩和期待を後退させる要因となった。

 9日の欧米市場における金利上昇は、ハト派の米ボストン地区連銀総裁が、利上げを待ち過ぎることのリスクが大きくなりつつあると発言したことがきっかけとされる。だが、世界的な金利上昇は同発言の前から始まっている。「発言はあくまで世界的な金利上昇の補強材料にすぎない」(国内銀行アナリスト)との見方がもっぱらだ。

 もう1つの金利上昇要因は、日銀による金利スティープ化観測だ。ロイターは9日、日銀が9月20─21日に議論する総括検証を踏まえ、イールドカーブのフラット化の修正策を検討すると報じた。これを受けて円債市場で長期金利が上昇。「スティープ化の流れが世界的に広がった」と、りそな銀行・総合資金部チーフストラテジストの高梨彰氏は指摘する。

市場は緩和の限界を意識

 米連邦準備理事会(FRB)はいち早く昨年末に利上げに動いたが、量的緩和(QE)時代に膨らんだバランスシートは、そのまま維持されている。日欧はその間も金融緩和を強化してきた。多くの国で国債金利がマイナス圏に沈む様相は「金融緩和バブル」と呼ばれることも多い。

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