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「ものづくり」のDNAを 現代に受け継ぐ“人”が主役の街――

佐賀県

「ものづくり」のDNAを現代に受け継ぐ
“人”が主役の街――

著者・コラム紹介
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進出企業の多くが、その実直で勤勉な県民性にほれ込むという佐賀県。『葉隠』の精神を受け継ぐ誠実さや、有田焼に代表される「ものづくり」へのこだわりなど、佐賀県の人財は、さまざまな魅力にあふれている。伝統的に“革新”を追い求めてきた佐賀の人々は、AI(人工知能)など新たな技術開発の担い手としても有望だ。

山口祥義(よしのり)佐賀県知事
1989年東京大学法学部を卒業、旧自治省(現総務省)入省。その後、他省庁への出向、多数の地方自治体・民間でも活躍し、豊富な経験を有する。東京大学教授(大学院総合文化研究科)、地域活性化伝道師(内閣官房)、地域力創造アドバイザー(総務省)として全国の地域支援に尽力。2015年1月、佐賀県知事に就任。

 「薩長土肥」と言われるように、明治維新への功績は薩摩(鹿児島)、長州(山口)、土佐(高知)、肥前(佐賀)の順で語られることが多い。だが、「それは、他の3藩に比べて佐賀藩には政治的野心が少なかったからなんです。実は幕末から明治期にかけて製鉄や蒸気機関といった西洋の進んだ技術をいち早く取り入れ、日本の『ものづくり』をリードしてきたのは佐賀だったのです」と語るのは山口祥義・佐賀県知事だ。

 知事就任以来、「人を大切に、世界に誇れる佐賀づくり」を県政運営の基本理念に掲げ、佐賀が持つ本物の力にデザインという編集力を加え、佐賀らしい地方創生を推進。トップセールスで数多くの企業を誘致してきた。企業にとっての佐賀県の魅力はさまざまだが、「何より『人こそが主役』と考え、地域で“人”を支える絆が強いことが大きい」と山口知事は解説する。

革新的な気風は
新技術開発にも向く

 「佐賀藩の時代には、下級武士、上級武士にかかわらず、優秀な人財は分け隔てなく抜てきされる文化がありました。また佐賀藩士・山本常朝が武士の心得を記した『葉隠』が有名ですが、その一節に『常に己の生死にかかわらず正しい決断をせよ』という教えがあります。その言葉通り、実直で勤勉な県民性が『人づくり』を通じて連綿と受け継がれています」(山口知事)

写真左 反射炉と鉄製大砲(模型)(提供:佐賀県観光連盟)/写真右 佐賀藩三重津海軍所絵図(提供:公益財団法人鍋島報效会)

 こうした県民性は、離職率の低さにも表れている。ある調査では、06年度入社3年以内の高卒者の離職率は全国平均が44%※1であるのに対し、佐賀県内の工業高校出身者は19%※2と半分以下だ。与えられた役割は、きちんと全うする粘り強い県民性がうかがえる。

 しかも、ただ粘り強いだけでなく、与えられた仕事をとことん窮めようとする強い精神力も兼ね備えている。15年1月、佐賀県武雄市の工業団地に進出した大手メーカーでは、佐賀県の人財の向上心の強さを高く評価している。

 山口知事は、「同社が武雄で採用した社員の研修先を訪ねたが、他の地域の出身者とは比べものにならないほどその目は生き生きと輝き、モチベーションも高く、頼もしさを感じました」と目を細める。

 また、今年創業400年の歴史を誇る有田焼など、佐賀の「ものづくり」には脈々と受け継がれた伝統がある。

 さらに幕末には、西洋の科学技術の導入に努め、日本初となる反射炉を設けて鉄製大砲を鋳造。「明治日本の産業革命遺産」の一つとして世界文化遺産に登録された三重津海軍所のドックでは、これも日本初の実用蒸気船「凌風丸」を建造するなど、時代ごとの最新技術を切磋琢磨し、積極的に「ものづくり」に取り入れる革新性も備えている。

 「革新的な気風を持つ佐賀県の人財は、高品質な『ものづくり』だけでなく、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などの新技術開発にも向いています」と山口知事は語る。

※1…内閣府「子ども・若者白書」2014年
※2…佐賀県高等学校教育研究会工業部会調べ 2010年

 

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