電気自動車が実は今こそ買い時と言える理由テスラモーターズの「モデルS」。電気自動車はまだまだ普及が進んでいないのが現状だ Photo by Ken Fukasawa

 電気自動車の普及が進んでいない。調べてみると2014年度までの普及台数が日本全体で7万台。自動車と軽自動車の総普及台数が6050万台だから電気自動車の普及率は0.12%である。

 販売に占める比率ならもう少しこの数字は高くなる。2014年度の販売台数が推計で約1万6000台。同時期の自動車、軽自動車の総販売数が約530万台だから、電気自動車のシェアは0.30%ということになる。

 そもそもこういった数字を調べるのに手間がかかるあたりに、行政が普及の進んでいない状況を隠そうとしているそぶりさえ感じる。年度によって違うが1000億円とか400億円とか、電気自動車の普及のための予算を投入しておいて、販売台数が1~2万台というのでは、大っぴらに明らかになると誰かの責任問題になるのだろう。

 実際、グーグルで「電気自動車 普及台数」と入れると、わかりやすい統計資料は個人の方がまとめたブログがトップに来る。その次に、業界団体の統計が検索にひっかかるのだが、その団体のホームページは、電気自動車の普及の情報開示自体がわかりにくくて遅い。

 なにしろ電気自動車の保有台数合計が掲載されていない。プラグインハイブリッド車と合算になって水増しされているからだ。電気自動車だけの数字は、乗用車、軽自動車、貨物車などの数字を、自分で足さないと保有台数についての合計がわからない。しかも最新値は2014年度と、古い数字しかわからない。販売台数に至っては2013年度までしか開示されていない。

 そのような事情から、上記の数字はこの団体の公開情報を電卓で叩いて合計したし、販売台数は仕方なく2014年度の保有台数から2013年度の保有台数を差し引いて計算した概算値だ。廃車になった台数があるから若干少なめの数字になるが、事情を察していただきたい。