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買収ファンドはなぜ嫌われるのか
逆風下の大手ファームトップに聞く(カーライル・グループ)

週刊ダイヤモンド編集部
【第4回】 2007年11月12日
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 サブプライムローン問題を発火点とした金融市場の混乱は、買収ファンドの投資活動にも大きな影響を及ぼしている。欧米を中心とした銀行が、レバレッジド・バイアウト(LBO)ローンの供給にブレーキをかけているためだ。

 週刊ダイヤモンド11月3日号の「新しいEU」特集でも紹介したが、欧州最大の買収ファンド、ペルミラのパートナー、チャールス・シャーウッド氏は、「ほとんどの案件がストップしている。正常化には少なくとも6ヵ月を要するだろう」と言う。

 すでに合意した大型案件のなかには、暗礁に乗り上げるものも少なくない。たとえば、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)とゴールドマン・サックスグループの買収ファンドは、米高級音響機器のハーマン・インターナショナル・インダストリーズの買収を中止すると発表した。買収金額は80億ドルだった。
 
 調査会社ディール・ロジックの調べによると、2007年10月の買収ファンドによるM&A総額は、昨年実績の5分の1に落ち込んだ(下グラフ参照)。

ディール・ロジック社のM&A総額推移

 こうした状況のなか、相対的に傷の浅かった日本市場は、当面のラストリゾートではある。しかしながら、M&Aに占める買収ファンドの実績は、米国が30%を優に超えているのに対し、10%にも満たず、買収ファンドが根付いていない。

 その理由は、そもそも日本企業のガバナンス(企業統治)の未成熟さから、経営者に再編を仕掛ける意欲や義務感が欠落しているからであり、いまだ買収ファンドに対する抵抗感が根強く残っているからであろう。

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