9月30日、世界の債券市場で35年に及ぶ強気相場がついに終焉を迎え、地殻変動が起こる──。写真は、9月21日の金融政策決定会合後に記者会見で話す日銀の黒田総裁。日銀本店で撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[ロンドン 30日 ロイター] - 世界の債券市場で35年に及ぶ強気相場がついに終焉を迎え、地殻変動が起こる──。ベテラン投資家からこうした声が聞こえ始め、懐疑派も今回ばかりは無視できなくなっている。

 エコノミストの見方では、債券市場を支えてきた人口動態やグローバル化の潮目がいよいよ変わろうとしている。そして日銀が9月21日、長期金利を操作すると発表したことは、暗に金融政策の限界を認めたものであり、重要な分岐点だと専門家は見ている。

 ただ、低成長、低インフレ下とあって債券相場が変化するペースは遅いと見られ、こうした読みが正しかったかどうかが分かるまでには数年を要する可能性がある。

「2、3年後に21日のことを振り返って『日銀がすべての始まりだった』と言っている様子が容易に想像できる」と語るのは、ステート・ストリートのグローバル・マクロ・ストラテジー統括、マイケル・メトカルフェ氏だ。

 米10年国債利回りは1980年代初頭の15%前後から現在の1.37%程度まで、着実に低下を続けてきた。日本とドイツの10年国債利回りは、数十年前に8%前後だったのが、今ではマイナスとなっている。

 過去数十年の強気相場についてM&Gのエコノミストは、第二次大戦後のベビーブームによる労働人口の増加が、賃金を押し下げるとともに債券のような貯蓄資産への需要を高めたためだと説明する。

 2008年の世界金融危機以降は、中央銀行が国債を大量に買い、直接的に利回りの低下に手を貸した。

 過去10年間のロイター調査を見ると、エコノミストは一貫して中銀による成長と物価押し上げの力を買いかぶり、債券利回りを高く予想し過ぎてきたことが分かる。