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一生を賭ける仕事の見つけ方
【第10回】 2016年10月17日
著者・コラム紹介バックナンバー
斎藤祐馬

世の中で必要だけど、怖くて誰もやってないことをやろう!
“サムライ”榊原氏が明かすチャレンジの「鉄則」
サムライインキュベートCEO・榊原健太郎×斎藤祐馬 原体験対談【後編】

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2008年、スタートアップ期の「ベンチャー支援」を掲げて「サムライインキュベート」を起業し、現在はイスラエル進出を成し遂げるなど、今も次々と挑戦を続ける榊原健太郎氏。そんな榊原氏が、周囲から「無謀すぎる」と否定されたイスラエルでの挑戦をやりきれたのは、なぜなのか?
ベンチャー支援をミッションとする「盟友」斎藤祐馬氏が、著書『一生を賭ける仕事の見つけ方』で大好評のノウハウ「感情曲線」をもとに、榊原氏の「挑戦の鉄則」を明らかにする!

「これは変えられないかも……」
――イスラエルで立ちはだかった「壁」と不条理

斎藤 39歳から41歳、つまりここ2年ほどで異常なまでの上下動をしていますが、これはイスラエルで事業をはじめて以降、ですよね?

榊原 そうです。

図2)榊原氏自筆の「感情曲線」。小学校高学年での大きなプラス、40歳前後の極端な上下動が特徴的  <拡大画像を表示する>

斎藤 ものすごく大変だったと思うんです。イスラエルに1人で、しかも英語を話せない状態で行くって、無謀中の無謀じゃないですか。実際、感情曲線も大荒れです。でも、それをやり切っているわけで。その熱量の保ち方を含めて、エピソードを交えてお伺いしたいです。

榊原 前提として、僕は超ポジティブなんですよね。それでも、感情曲線が振り切れるくらい落ち込んだわけです。最初の急降下は、日本から茂木敏充大臣(当時)や内閣府の方々もたくさん来て、イスラエルと日本の距離を縮めようという話がまとまる、そんな予感を持った直後の出来事でした。僕がイスラエルに乗り込んだことで、両国の経済が一気に活性化する!――と思った次の日に戦争が始まったんです。ガザ地区との戦争が。その日から20日間連続でミサイルが飛んできました。

 僕は、世の中のことは全部変えられると思っていました。でも、戦争が起きてしまって、うわぁ、変えられないことあるんだ、と思って、結構へこんだんです

斎藤 イスラエルに道をつくろうと乗り込んで、1年も経たないうちに……。

榊原 いや、1年じゃないですよ(苦笑)。1ヵ月目です。結局、そのときに思ったのは、俺、何のために仕事しているんだろうってことでした。そしたら、「そうか、ノーベル平和賞を獲るためだ」と思えて(前編参照)、これ、チャンスかもしれない、と……。結局、紛争の問題は貧困というか、失業率が高くなっているからで、一番戦争に近いところにいるということは、ビジネスで解決できるチャンスでもあるんじゃないか。そうか、俺、戦争を止めるために、ここに来たんだ、と思ったんですよね。で、復活しました、次の日に。

斎藤 次の日?まだ、ミサイル飛んできているんですよね?本書でもネガティブな出来事に捉え直すコツを紹介しています『一生を賭ける仕事の見つけ方』116ページ~参照)が、榊原さんにはかないませんね。イスラエルで苦しかったこと、他にありますか?

榊原 東京とイスラエルを往復していて、最初は頭が狂いそうになりました。全然世界が違うので。いまはもう、その切り替えにも慣れましたけど。今は、いろんな世界を同時に見れているので、超幸せ、と考えられるようになりました

 たとえば、世界中でテロで亡くなっている方って、一番多いときで年間3万人なんです。そうしたテロの実際の姿を見て日本に帰ってくると、何を見ると思いますか?山の手線に朝、乗ります。人身事故があります、みんな嫌な顔をします。会社に遅れる、とか言って。人が死んでいるんですよ?そのギャップが相当気持ち悪かったですね。人1人の命の重さの扱い方がここまで違うのか、と思って。世界中のテロをなくすんじゃなくて、まず、日本の自殺とかを直さないとダメだっていうふうに、僕も思ったりして。何が平和なのか、何が平和じゃないのか、というので、葛藤がありました。

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斎藤祐馬[さいとう・ゆうま]

トーマツベンチャーサポート株式会社 事業統括本部長。公認会計士。
1983年生まれ。中学生のとき、脱サラして起業した父親が事業を軌道に乗せるのに苦労している姿を見て、「事業を立ち上げたばかりの起業家を支援する人がいればいいのに」と何度も思い、やがてベンチャーの「参謀」を志す。
2006年、4度目の挑戦で公認会計士試験に合格し、監査法人トーマツ(現・有限責任監査法人トーマツ)入社。会計監査やIPO支援業務に携わるものの、スタートアップ期のベンチャーへの支援ができないものかと悩み、単独でベンチャー支援を始める。
2010年、トーマツ内で休眠していたトーマツベンチャーサポート株式会社(略称TVS)の再立ち上げに参画する。従来の公認会計士の枠には収まらない「ベンチャー支援」という活動に対して当初は理解を得られず、社内からは逆風も吹くが、一つひとつ壁を越え、社内外に仲間を増やし、大きく成長するに至った。現在は、「挑戦する人とともに未来をひらく」というビジョンのもと、国内外で奮闘する100名以上のメンバーとともに、ベンチャーだけではなく、大企業、海外企業、政府、自治体などとも協働し、自らのミッションを生きる日々を送っている。自らの思いを「一生を賭ける仕事」につなげたその経験には、大学、企業、自治体などから講演の依頼が絶えない。
2013年4月より、現在は「起業家の登竜門」と呼ばれるようになった「モーニングピッチ」を仲間とともにスタート。これまでに700を超えるベンチャーの登壇を実現したモーニングピッチは、大企業やベンチャーキャピタル、メディアとの出会いの場をベンチャーに提供する、日本有数のプラットフォームとなっている。


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