中国に56もの拠点
現地人材もスキルアップ

 中国ビジネスを支えるのが、上海を中心拠点に全土に張り巡らされた潤滑油のネットワークだ。営業拠点22カ所、物流拠点34カ所という充実ぶりは、他の追随を許さない(下の地図参照)。また、JXエネルギーと合弁で現地工場も操業する。

  実は、同社は長らく旧共産圏諸国との取引を行ってきた経緯がある。中国はもとより、ロシア、東欧諸国、ベトナム、キューバなどとのビジネスに精通していた。中国において、いち早く広範な体制を築くことができたのはこのためだ。

「現地法人の一つである上海の明和産業は、昨年、三つの潤滑油事業部を設けました。そのうち2事業部で中国人がトップを務めています」と、大友社長は述べる。中国では現地法人雇用の人材およそ80人が潤滑油などの石油製品に携わる。

 石油製品に関する専門的な研修に派遣したり、専門知識を有するスタッフを技術指導要員として迎えるなど、現地人材のスキルアップにも力を入れる。「現地メーカーへの販路拡大も進行中」というのも、うなずける。