ジェネリック医薬や
ファインケミカルに注力

 オー・ジーが「VISION2023」(下の図参照)達成のために掲げた基本方針は三つ。「人財づくり」「ビジネスモデルの変革」「グローバル化」の推進である。

V2023※売上高および売上総利益は、グループの単純合算数値

  このうち「ビジネスモデルの変革」については、ジェネリック医薬、ファインケミカルの2分野で200億円の売上高を見込んでいる。

「ジェネリック医薬は、医療費削減を目指す国の方針を追い風に、大きな成長が期待できる分野です。原料製造や医薬品の製造受託のみならず、海外の委託製造会社に日本の薬事法に適合する生産・品質管理ノウハウを提供するなど、新たな事業の創出に積極的に取り組んでいます」と、福井英治代表取締役社長は展望を語る。

 ファインケミカルについても、インドの合弁工場で液晶ポリマー用のモノマーを製造して日本に供給するなど、新たな市場の開拓に意欲的だ。

taiyoukou太陽光発電所を建設し売電事業に参入
茨城県桜川市の3万3000平方メートルの土地に太陽光パネル9120枚を設置し、出力1740kWを有する太陽光発電所を建設、2014年7月より売電事業を開始した

 この他、太陽電池やLED照明などの省エネルギー製品を取引先の工場に販売すると同時に、自社の遊休地を利用して太陽光発電所を建設し、売電事業にも参入した。

 また、当面の重点施策として、樹脂原料や樹脂コンパウンドといった家電や自動車向けの材料を日本、インドおよびASEAN(東南アジア諸国連合)で拡販を進めている。さらに自動車関連ではカーシートや内装材関連の材料開発および営業強化も行っている。

「いずれも従来は製品ごと、お客さまごとに縦割りとなっていた組織に横串を刺し、幅広く多様な提案や供給ができる体制づくりを進めています」と福井社長。同様に、紙・パルプ製造用の薬品や機能性フィルム、土木・建築材料などの拡販も進めていくという。