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献魂逸滴 極上の日本酒を求めて

年の瀬から年明けにかけて愉しみたい“晴れの酒”考

柳 紀久夫
【第20回】 2010年12月10日
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 今年もアッという間に師走である。

 日本酒ファンが年末のこの時期に考えることといえば、新酒(しぼりたて)のチェックともう一つ。お世話になった方への贈答用に、さらにはまた1年間頑張った自分へのご褒美に、普段はなかなか飲めない“晴れの酒”として何を選ぼうか、ではあるまいか。

“晴れの酒”とは具体的にどういう酒を指し示すものか。個々人の嗜好や経済環境などから解釈が異なるだろうから一概に定義付けすることは難しいが、少なくともボクはこう考えている。

 いわゆる“普段使い(=1.8L換算で3000円前後)の酒”とは一線を画した、特別のときに開ける(差し上げる)酒を指す。金銭的な制約は原則設けないが、サラリーマンの度量ではさすがに1.8L換算でMAX1万円の大吟醸クラスといったところだろうか。

 一年の締めに、あるいは新年の始まりを迎えつつ、除夜の鐘を聞きながらしみじみと、行く年を振り返り、来る年を展望する――この瞬間、口にする“晴れの酒”は何物にも替え難い逸滴であってほしいものである。

自らの舌&感性+高角度情報で
品質最優先の“晴れの酒”を

三ツ星レストランのテーブルセンターに置いても違和感のないグラッパボトル仕様。酒造好適米「愛山」を50%精米し、落ち着いた上品な香りと心地よい米の甘みとの絶妙なバランスが秀逸。「磯自慢」愛山大吟醸50 3,400円(720ml)

 さて、そうした晴れがましい1本をどうやって選んだらよいか。大別すると2つの方法があるように思う。

 一つは、自らの舌を駆使しつつ、感性を研ぎ澄ませながら珠玉の1本を選定するというやり方である。だからといって、なにも単身で大枚とともに清水の舞台から身を投じることはない。

 その際には、日本酒通の知人からの親身なアドバイスや信頼性の高いブログなど、ありとあらゆる情報網を張り巡らせておき、事前に複数の候補をピックアップしておくといい。

 ボク自身、お世話になった方への年末の贈答用として、今年は “晴れの酒”を2本セレクションした(自分へのご褒美用ではないので、口にすることができないのが悲しいが……)。

 1本目は「磯自慢」愛山大吟醸50(磯自慢酒造/静岡県焼津市)。普段はもっぱらワインしか飲まないという親しい開業医へ贈るため、洗練したフォルムも重視して選定した。

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柳 紀久夫

1956年、東京・神田に生まれる。元「週刊ダイヤモンド」編集委員。大学在学中に日本酒に開眼。以来、酒屋放浪では飽き足らず、日本酒を媒介にしたネットワーク作りや日本酒イベントの発起、取材に便乗しての全国地酒探訪に注力。週末はひたすら極上の日本酒を求めて各地の酒販店・酒蔵を巡る。


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