自分だけの「ベスト睡眠時間」の見つけ方

『一流の睡眠』では「睡眠ログ」という簡単なツールを紹介しています。「布団に入った時刻」と「眠りに落ちた時刻」、そして「翌日、目覚めた時刻」をメモるだけです。

「眠りに落ちた時刻」を正確に記録するのは難しいので、「あ、もうすぐオチるわ」と思った瞬間にスマホの時計をチラッと確認して、「0時35分、0時35分、0時35分…」などと何度かその時刻をつぶやいておいて、翌朝それをメモる。ここは厳密になりすぎないようにしました。「めんどくさい」と思ったら、私の性格上3日坊主になることがわかっているからです。

『一流の睡眠』では、「3日でも傾向がわかる」と書かれていますが、ある程度正確なデータが欲しかったので、2週間続けてみました。すると、次のような結果に。

【平均睡眠時間】5時間15分
【翌日の日中に眠くならなかった睡眠時間】6時間30分以上

……衝撃的でした。なぜならこの睡眠ログをつけるまで、私は自分の睡眠時間は「6時間」だと思っていたからです。つまり、実際は、自覚していたより45分も少かったということ。「自分が思ったより眠れていないのだ」とわかったことだけでも、大きな収穫でした。

そして、6時間30分以上眠れた日の日中は、仕事中一度も眠気に襲われることなく退社している自分に気づきました。「眠たい」と感じる時間がゼロになると、睡魔と戦うムダな時間や、次のページで書いている「昼寝」に頼る25分も必要なくなるので、明らかに仕事のパフォーマンスが上がりました。「眠い……でも起きなきゃ!」というストレスもなくなって、精神的にも非常に快適です。

一方、6時間30分以下だった日は、「必ず」翌日の昼間に眠気に襲われました。6時間30分が、翌日眠たくならないための、私のボーダーラインだったのです。ナポレオンのようなショートスリーパーに憧れがありましたが、自分には無理なのだと諦めがつきました。

私が、日頃「6時間」寝ているつもりでいたことも、実は「6時間確保していれば大丈夫だ」と勝手に思い込んでいただけでした。根拠はありません。たぶん、どこかのネット記事で読んだ借り物の知識です。「なんでいつも昼間に眠くなるんだろう。不眠症なのかな……」などと鬱々とする日もありましたが、何のことはなし。単純に必要な睡眠時間がとれていなかっただけ。悩んでいた自分がアホらしく思えてきました。「睡眠ログ」をつけている間にそれに気づいたので、後半1週間は、いつもより長めに眠ることを意識してみました。

なお、今は、睡眠時間や「眠りの深さ」が測れる便利な睡眠アプリがたくさんあります。メモを取ることすら億劫な人は、是非活用してみてください。