住宅ローンおすすめ比較[2017年]
2017年6月15日公開(2017年6月29日更新)
ザイ・オンライン編集部

住宅ローンのオーバーローンは違法!
銀行から一括返済を請求されるリスクがあり、
諸費用を借りられるローンを活用すべき

 一部のハウスメーカーは住宅を販売する際に、「住宅購入にかかる諸費用などを含めて、住宅ローンを水増しして借りませんか」とすすめる営業を行っている。このような住宅ローンの借り方は「オーバーローン」と呼ばれる手法で、絶対にやってはいけないので、誘いには乗らないよう注意したい。最近は、住宅購入や住宅ローンを借りる際に必要な諸費用を借りられる住宅ローンが登場しているので、あえてリスクをとる必要はないことを知っておこう。

オーバーローンが発覚すると、一括返済の可能性も

 オーバーローンは昔からある手法で、不動産業者や中小工務店、ハウスメーカーなどがすすめてくることがある。施主には実際の建築費用以上の請求書を出し、施主はその金額で住宅ローンを借りる。業者は施主から入金があったのち、上乗せした金額を施主にバックするというものだ。自宅を購入した際は、引越し代や家具代など何かと物入りになる。また、住宅ローンの金利は他のローンに比べて低いため魅力的だ。「ちゃんと返済すればバレることもないだろうし、問題ない」と安易に考える人もいるだろう。

 しかし、このような手段で住宅ローンを組むことは絶対にやってはいけないことで、たとえ業者に提案されても誘惑に乗るべきではない、と専門家は注意を呼び掛けている。住宅ローンなどの金銭消費貸借契約に詳しい森川清弁護士は次のように指摘する。

 「一般に、住宅ローンは住宅購入の目的のために使用されることに限定して優遇された金銭消費貸借契約なので、本来、その金額に上乗せした金額で契約することはできません。住宅ローンを組む場合には、使用目的が契約条項に明確に盛り込まれています」

 当たり前のことだが、住宅ローンに目的以外の金額を上乗せしたオーバーローンは認められておらず、ごまかして住宅ローンを組むことは契約に反しているのだ。では万が一、不正が発覚した場合はどうなるのか。

 「オーバーローンが発覚した場合、契約条項に反しているため、契約が解除されたり、期限の利益を損失して一括弁済(一括返済)を求められることもあり得ます。さらに、支払い意志及び支払い能力に欠けているような悪質な場合には、詐欺罪などの刑事責任を問われることも考えられます」

 住宅ローンを一括弁済するとなれば大変だ。また詐欺罪のリスクもあると考えると、割に合わないリスクを背負う行為と言えるだろう。

オーバーローンをすすめる不動産会社には近づかない

 オーバーローン以外でも、住宅ローンを不正に契約するケースが存在する。

 「給与明細書の偽造などによる所得のごまかしや、実際には住んでいない物件への住宅ローン契約などは契約条項に違反しているとして、高利の利息や一括弁済を求められるケースもあります。金融機関にとっては見逃せない問題です」(森川清弁護士)。

 いずれの場合も、不正が発覚すれば一括弁済を迫られる可能性はあるということだ。

 万が一、一括返済を求められた場合、その返済のためローンで購入した住宅を売却するにしても、借入金額の全額を返済できるという保証はない。住宅は誰かが住んだ瞬間から中古住宅となり、それだけで価値が1-2割下がるのが通例だからだ。

 購入したばかりの住宅を失ってしまう上に、借金が残る事態が容易に想像できよう。多少の自由になる金額と引き換えにオーバーローンを組むことは、そのような大きなリスクを伴う行為であることを認識しておこう。 

 もちろん、オーバーローンの違法性やリスクについては、不動産業者やハウスメーカーも十分に理解している。つまり、オーバーローンをすすめるような営業方針の業者に出会ったら、むしろ遵法精神の欠如を疑うべきだ。当然ながら、本業の不動産取引や設計施行などの品質にも疑念を持たれて当然だろう。そして、オーバーローンに伴って発生したトラブルの責任を、それらの業者が取ってくれることもない。

 くれぐれもオーバーローンや違法な取引の誘いには乗らないよう注意したい。

不動産仲介手数料まで借りられる銀行もある!

 とはいえ、住宅を購入する際はいろいろと出費がかさむ。不動産売買時にかかる手数料や引越し代金など、住宅ローンを借りる際に関わる諸費用はバカにならない。さらに、新居を購入すれば家具やカーテン、家電製品、さらには自動車を購入することもあるだろう。そこで活用したいのが、こうした諸費用を含めて住宅ローンとして借りられる銀行だ。すべての諸費用をカバーできるわけではないが、高額な諸費用をかなりカバーできるので、ぜひ活用したい。

 高額になりがちな諸費用としては、不動産仲介手数料、住宅ローンの手数料、水道加入負担金、リフォーム費用などがある。こうした諸費用を住宅ローンとして貸してくれる主要銀行を下記にまとめてみた。

 どんな諸費用を住宅ローンに含めることができるか(主要銀行)
諸費用名 対応する銀行
不動産仲介手数料 イオン銀行じぶん銀行楽天銀行、みずほ銀行
住宅ローンの
手数料、保証料
アルヒイオン銀行じぶん銀行住信SBIネット銀行ソニー銀行カブドットコム証券楽天銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友信託銀行、みずほ銀行
水道加入負担金 イオン銀行楽天銀行、みずほ銀行
中古住宅の
リフォーム費用
イオン銀行新生銀行ソニー銀行楽天銀行、みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行(ウェブ限定ローンを除く)、三井住友信託銀行、三菱UFJ信託銀行
 ※2017年4月調べ、各銀行の主力商品の商品説明書を元に作成。諸費用に関する記載がない銀行でも、上記の諸費用を貸してくれるケースもあるので、詳細は各銀行に問い合わせよう。

 「不動産仲介手数料」は、中古の不動産を購入した場合にかかるもので、「物件価格の3%+6万円」(物件価格が400万円超の場合)もかかる。物件価格が5000万円ならば、156万円だ。主要15銀行では、イオン銀行など4銀行が貸してくれる。

 「住宅ローンを借りるときの手数料や保証料」も結構な金額になる。借入額の2%程度かかることが多く、5000万円借りれば、100万円程度かかることになる。

 「水道加入負担金」は、地域によって価格にばらつきがあるが、数十万円かかることがある。対応しているのは、主要銀行では、イオン銀行、楽天銀行、みずほ銀行の3行だけだ。

 「中古住宅を購入した際のリフォーム代」も、かなり多くの銀行が貸してくれる。リフォーム代となれば数百万円は当たり前なだけに、金利の高いリフォームローンで借りるのではなく、住宅ローンと一緒に低い金利で借りるのが賢いやり方だ。

マンションの修繕積立一時金も貸してくれる

 住宅ローンとして貸してくれる諸費用としては他にも、マンションの修繕積立一時金、引越費用などといった、住宅取得に関するものもある。

 「オーバーローン」という危ない橋を渡らなくても、諸費用を貸してくれる銀行を使えばかなりの部分は住宅ローンをして借りられることがわかっただろう。各銀行の諸費用をよく見て、なるべく住宅ローンとして借りるようにしたい。

(関連記事はこちら!⇒[住宅ローンで借りられる諸費用を15銀行で徹底比較!]

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順位
銀行名 <商品名>
実質金利
(費用等含む)
表面金利
(費用等除く)
保証料
(税込)
事務手数料
(税込)
1位
◆楽天銀行 <変動金利(固定特約付き) 変動金利>
0.571%
0.507%
0円
32.4万円
【楽天銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
事務手数料は一律32万4000円と定額であるため、他行に比べて比較的割安だ。金利についても、最優遇金利が適用されればトップクラスの低さとなり、実質金利で見ても競争力が高い。注文住宅で必要となる「つなぎローン」も別途、用意している。
2位
◆住信SBIネット銀行 <通期引下げプラン 変動金利 キャンペーン中>
0.572%
全疾病保障付き
0.444%
0円
借入額×2.16%
【住信SBIネット銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
三井住友信託銀行とSBIホールディングスが設立したネット銀行で、変動金利の低さではトップクラス。通常の団信に加えて、「8疾病・病気・ケガ」をすべて網羅した保障を無料で付帯しているので、おとくな商品と言える。女性には、がんと診断されると30万円が支給される保障も無料で付けている。住信SBIネット銀行には、「当初引き下げプラン」もあるが、変動金利を借りるなら「通期引下げプラン」を選ぼう。9月29日まで、2万円キャッシュバックキャンペーン中。さらに、ザイ・オンライン経由なら5000円上乗せ!
【関連記事】[住信SBIネット銀行の住宅ローンの金利・手数料は?] 変動金利・固定金利ともに低い金利水準!保証料や繰上返済だけでなく、「8疾病・病気・ケガ」をすべて網羅した保障も無料
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2位
◆SBIマネープラザ <MR.住宅ローンREAL 頭金20%以上 変動金利>
0.572%
8疾病保障付き
0.444%
0円
借入額×2.16%
SBIマネープラザの住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
SBIマネープラザは、証券、保険、住宅ローンなどを取り扱う、SBIグループのマネー相談プラ ザ。「MR.住宅ローンREAL」は住信SBIネット銀行の商品で、銀行代理店業者として販売する。変動金利は低金利で競争力があり、8疾病保障を無料で付帯する。SBIマネープラザの支店で相談する、対面用の商品。
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4位
◆じぶん銀行 <全期間引下げプラン 変動金利>
0.626%
がん50%保障付き
0.497%
0円
借入額×2.16%
【じぶん銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
三菱東京UFJ銀行とKDDIが共同で立ち上げたネット銀行。変動金利の競争力が高く、業界トップクラスの低金利となっている。がんと診断されると住宅ローン残高が半分になる「がん50%保障団信」が無料付帯。ネットだけで契約を完了でき、仮審査は最短即日回答、契約は最短10日とい短期間での契約が可能だ。
【関連記事】[じぶん銀行の住宅ローンの金利・手数料は?] 変動金利は業界トップクラスの低金利!がんになると住宅ローンが半減する団信が無料
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4位
◆au住宅ローン <KDDI 全期間引下げプラン 変動金利>
0.626%
がん50%保障付き
0.497%
0円
借入額×2.16%
【au住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
携帯電話のauユーザーが、じぶん銀行が提供する「au住宅ローン」を借りると、毎月500円分キャッシュバック(チャージ)されるという特典が付いている。特典は最大3万円分(5年間)受け取れる。じぶん銀行の住宅ローンは変動金利の競争力があり、トップクラスの低金利だ。また、がんと診断されると住宅ローン残高が50%になる疾病保障「がん50%保障団信」が無料で付いているので安心感が高い。KDDIがじぶん銀行の代理店となり販売している。
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6位
ソニー銀行 <変動セレクト 頭金10%以上 変動金利>
0.628%
0.499%
0円
借入額×2.16%
【ソニー銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
外貨預金などで有名なソニーグループの銀行。「変動セレクトローン」は変動金利向けの商品で、手数料は借入額の2.16%かかるものの、表面金利が低いので、実質金利でも競争力がある。新規借入で頭金が10%以上あれば、借り換えよりも低い金利が適用される。
【関連記事】[ソニー銀行の住宅ローンの金利・手数料は?]業界トップクラスの低金利や安い諸経費が人気!来店不要で迅速な対応が売りで、対面相談も可能!
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7位
イオン銀行 <金利プラン(定率型) 変動金利>
0.699%
0.570%
0円
借入額×2.16%
【イオン銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
イオングループの銀行で、イオンでの買い物が5年間、5%オフになる(買い物額で年間90万円まで)ので、合計で最大22.5万円分のメリットがある。また、売買契約金額・工事請負契約金額の105%まで借りられるので、諸経費や中古住宅のリフォーム費用も住宅ローンと一緒に、低い金利で借りられる。セカンドハウスローンも用意している。
【関連記事】イオン銀行の「買い物5%オフ」特典が本当にお得か検証してみたら、10年固定金利なら総支払額がもっとも安かった!
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