また、加工のよさとして、小さい農家にとってありがたいのは、時間の融通をきかせられるということ。

 農作業は時期や気候によって仕事量の偏りが大きいもの。
雨の日に集中して加工したり、繁忙期が落ち着いてからやることが可能です。

 これにより、時間を有効に使えるようになります。

農機具より一番先にそろえるべきもの

 もともと漬物加工からスタートした風来ですが、農機具より一番先にそろえたのは調理設備と調理道具です。

 購入した主だったものが2坪(幅360センチ、奥行180センチ、高さ230センチ)のウォークイン冷蔵庫、冷凍ストッカー(幅135センチ、奥行72センチ、高さ84センチ)、そして氷温貯蔵庫(幅76センチ、奥行65センチ、高さ84センチ)です。

 あと大きいものと言えば、起農5年目に購入したオーブン付きのガスコンロです(こちらは結婚5周年のお祝いとして妻にプレゼントしたものでしたが、今では100%仕事用になりました)。

 その他、ミキサーやフードプロセッサー、ハンドミキサーなどは、家庭用の中で大きめなものを使用しています。

 調理器具もプロ用となると一気に高くなってきます。

 コストパフォーマンスを考えたとき、風来ぐらいの使用量なら家庭用で十分です。

 ウォークイン冷蔵庫は、初期投資や電気代といったランニングコストだけでなく、設置場所も必要になってきますが、加工品の保存だけでなく、野菜の品質保持にも大きな力を発揮してくれます。

 通常の農家で持っている方は少ないのですが、しっかり用意しておくと、大きな強みになってきます。