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アングル:アジア石油市場でリバランスの兆し、在庫や中国生産が縮小

2016年10月21日

[シンガポール 21日 ロイター] - アジアでは、中国の産油量が急速に減少し製品在庫が縮小するなど、石油市場が徐々に均衡を取り戻しつつある。ガソリン、ディーゼル、燃料油などの製品在庫は10月初旬から低下した。

トムソン・ロイターのデータストリームによると、前年同期と同じかそれを下回る程度だという。

アジア最大の原油消費国であり、産油量も多い中国では、9月の産油量が前年比9.8%減少。過去最大級の落ち込みをみせた。

在庫はシンガポールのほか欧米の受け渡し地点で減少。中国の産油量減少とあいまって、2年に及んだ原油と製品の供給過剰は解消の兆しを見せている。

 「石油製品市場はリバランスの最中だ。数カ月前に欧米で始まった後、アジアでも始まった」。資源コンサルティング会社エネルギー・アスペクツのネビン・ナー氏は言う。

シンガポール政府によると、同国の製品在庫は5月の5800万バレル超から現在は5000万バレル程度に減少した。

バーンスタイン・エナジーのニール・ベバリッジ氏は、顧客向けリポートで「需給は均衡し、在庫はピークを付けた可能性がある」と指摘した。需要の増加と供給の減少の双方を受けて、需給が引き締まったとみられる。

<「需給ひっ迫」までには時間も>

シンガポールでは製品市場の需給均衡も顕著だ。

ガソリン販売のマージン(粗利)<GL92-SIN-CRK>はバレル当たり約10ドルと、7月時点の1.70ドルから大幅上昇。製品全体<DUB-SIN-REF>では8月に上昇を始め、当時の2.50ドルから現在は6.20ドル程度となっている。

ベバリッジ氏は「これらの変化から、市場がタイト化する中で価格には上昇余地があることが分かる」と指摘。原油の平均価格について2017年が1バレル=60ドル、18年が70ドルになると予想した。アジアを中心とするリバランスにより「17年に大幅な供給不足となり長期にわたる在庫縮小につながるかもしれない」と述べた。

ただ、トレーダーの間では、需給がひっ迫するまでにはまだ時間がかかるとの見方が多い。

中国税関の21日の発表によると、アジア製品市場で供給過剰の要因となっている中国のガソリンやディーゼル輸出は、9月に再び大幅増加した。精製業者が、国内需要を上回る生産を続けているとみられる。

製油所の定期検査時期が終了しつつあることも製品供給が増加する要因だ。

(Seng Li Peng記者、Mark Tay記者 翻訳:田頭淳子 編集:村山圭一郎)

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