「企業の強み・思い」と「生活者の本音」を重ねていくと、そこには必ず「答え」があります。いい商品・サービスをつくれば必ず売れるわけではありません。たった1つの図を使って、問題を解決する力を身につけていきましょう。新刊『問題解決ドリル 世界一シンプルな思考トレーニング』より、カルビー「フルグラ」のケースを紹介します。

本連載は、Q&A方式で展開します。1ページ目:質問、ヒント、2ページ目:答え、重ねる技術、企業の強み・思い、生活者の本音、重なりの発見の解説を順に掲載。初めてお読みいただく方は、第1回のリード部分を参照してください!

質問

 アメリカのオーガニック市場が4兆円を超えるまでに成長し、日本でも同様に健康志向が高まってきています。ココナッツオイルやグラノーラも普通のスーパーで見かけるようになってきました。

 そのグラノーラ市場をリードするのが、カルビーの「フルグラ」。オーツ麦や玄米などの穀類と糖類を混ぜて焼き上げたグラノーラに、ドライフルーツをミックスした、朝食用のシリアルです。

 シリアルマーケット250億円のなかで37億円の売上。ヒットには結びつかずに苦戦していたカルビーは、商品を変えずにあることを変えただけで、売上200億円に迫る勢いの商品に生まれ変わらせました。いったい何を変えたのでしょうか。

ヒント

 ライバルであるパンとご飯には休戦を申し込んだが、生き残るために他と同盟を組むことにした