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日銀総裁会見:識者はこうみる

2016年11月1日

[東京 1日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は1日の金融政策決定会合後の記者会見で、総裁就任時に確約した2年で2%の物価目標達成を「実現できなかったのは残念」としつつ、遅延理由は原油価格下落など世界経済に共通の要因で、先送りは「欧米中銀も同様」と弁明し、責任論をけん制した。市場関係者の見方は以下の通り。 

<いちよしアセットマネジメント 執行役員 秋野充成氏>

会見の発言内容自体は、基本的に想定の範囲内。FRB(米連邦準備理事会)のように、日銀は市場との対話を重視した金融政策をとろうとしている。ここでサプライズを演出したり、相場を変動させたりしても仕方がない。黒田総裁としては、現状の金融政策を維持することが精一杯のところだ。

一方、ETF(上場投信)の買い入れについては、明確に株式市場をゆがめている。株価の下落リスクが大きい局面では利点があるかもしれないが、そうでなければ弊害しかない。足元では出来高が減少している。今後は浮動株も減少していく。市場の機能が低下すれば、参加者も減っていく。ただ急にやめることもできない。当面は弊害があるとわかっていないながらも、買い入れを続けるしかないだろう。

<SMBCフレンド証券・チーフマーケットエコノミスト 岩下真理氏>

黒田東彦日銀総裁は、物価目標2%達成時期の後ずれについて、原油安と新興国経済の減速という世界的な共通な事象が影響したと説明した。記者会見で総裁の責任を追及するような質問が相次いだが、外部環境の逆風を持ち出して、さらりと逃げた印象だ。原油安の影響剥落や、賃金交渉が順調に進んだ場合には、2017年度物価大勢見通しのプラス1.5%を達成するとの見方をしているのだろう。

黒田総裁は最近、金融機関の収益下押しが長期化すると、金融システムが不安定化するリスクを指摘している。むやみにマイナス金利の深掘りに踏み切ることはないのではないか。当面、追加緩和はないとみている。

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