配達を極力減らした理由

 起農当初は、朝市などとにかく参加できる催事、イベントで販売させてもらいました。
 置いてもらえるところならどこでもと委託販売(売れた分だけ精算)してもらい、近場(片道30分ぐらい)なら宅配便代がもったいないと、自家用車で配達。
 多いときには毎週月曜、水曜、金曜の午前中いっぱいが配達時間となりました。

 そんな配達が当たり前だと思っていたのですが、あるとき、1か月の間に一旦停止無視、15キロオーバーなど、3回連続でつかまりました

 もちろん、道路交通法を守らなかった私が悪いのですが、罰金や免許の減点も痛く、改めて考えてみると、配達には事故というリスクもつきまとうものだと実感しました。

 そして当然ですが、配達中には畑仕事も漬物づくりもできません。
思考の時間としてはいいのかもしれませんが、生産性という観点で見ると、一番ムダな時間ではないかと思えてきました。

生産している時間を
いかに確保するか

 それからというもの、配達を極力減らすことを心がけました。
 使えるときには宅配便も使うことにしました。
コストは多少かかりますが、様々なリスクを考えると、安いものですし、なにより時間に余裕ができました。

 その分を収穫・発送作業の時間にしたところ、売上もアップ。
今思うと、よくあれだけ配達に出ていられたなと思います。
 現在では、週に一度、妻が片道20分のところへ配達しに行くのみになりました。

 風来のような“1.5人体制”のところでは、生産している時間をいかに確保するかを考える必要があります。
 こういったことができるようになったのは、自宅にいながら直売できる時代になったからこそです。