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12月米利上げへ地ならし、FOMC金利据え置き

2016年11月3日

[ワシントン 2日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は2日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定した。ただ米経済が勢いを増し、インフレが上向くなか、12月に利上げに踏み切る可能性があることを示唆した。

FOMCは、米経済は勢いを増しており、雇用創出は底堅い状態が続いているとの認識を表明。インフレ率がFRBが目標とする2%に向け上昇していくことについても、これまでより楽観的な見方を示した。

声明は「委員会はフェデラルファンド(FF)金利を引き上げる根拠は引き続き強まった(the case for an increase in the federal funds rate has continued to strengthen)と判断するが、当面は、目標に向けて続く進展に関するさらにいくらかの証拠を待つこと(for the time being, to wait for some furth er evidence of continued progress toward its objectives)に決めた」とした。

こうした文言から、12月半ばに予定されている年内最後のFOMCで利上げに踏み切るハードルは低いと推察される。

LPLフィナンシャルの投資ストラテジスト兼エコノミストのジョン・カナリー氏は「引き続き12月利上げを示唆している。だがFRBは事前に確約することはしなかった」と話す。

今回の声明では「インフレ率は今年の初めからやや上昇した(has increased somewhat)」としたほか、目先はインフレ率が低い水準にとどまるとした従来の文言を削除。FRBが物価上昇に自信を深めていることをうかがわせた。

今回のFOMCではカンザスシティー地区連銀のジョージ総裁と クリーブランド地区連銀のメスター総裁が利上げを主張し反対票を投じた。前回のFOMCでは両総裁に加えボストン地区連銀のローゼングレン総裁の3人が反対票を投じていた。

<米大統領選めぐる先行き不透明感>

イエレンFRB議長は9月、米国の雇用とインフレをめぐる状況が力強さを増し続ければ、年内に利上げに踏み切る可能性があると示唆。ただ、米大統領選を1週間後に控えた今回のFOMCでは、FRBは利上げに動かないとの見方が大勢となっていた。

10月31日に結果が公表されたロイター/イプソスの世論調査では、民主党候補のヒラリー・クリントン氏の支持率が共和党候補のドナルド・トランプ氏を5%ポイント上回っていたものの、他の世論調査ではトランプ氏が1─2%ポイントリードしているとの結果も出ている。

トランプ氏はこれまでにFRBの政策について、オバマ政権の圧力を受け低金利政策を維持しているなどと非難。トランプ氏が勝利すれば、同氏の通商、移民、外交政策をめぐる懸念から金融市場が大きく揺れ動く可能性もある。

ブランディワイン・グローバル・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ジャック・マッキンタイヤ氏は、「トランプ氏が勝利し市場が混乱しない限り、FRBの利上げには青信号が灯っている」と指摘。

シーポート・グローバルのマネジング・ディレクイター、トム・ディガロマ氏は、「トランプ氏が当選すればFRBは金利を据え置く」とし、12月利上げには疑問符が付くと述べた。

*内容を追加して再送します。

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