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アングル:中国の地価軟化、「地王」には購入拡大の好機

2016年11月7日

[香港 3日 ロイター] - 中国の住宅市場は、規制強化に踏み切る都市が相次いだため価格高騰が一服する兆しが出ている。しかし不動産を高値で買いあさる「地王(ランドキング)」と呼ばれる業者は地価の緩みを好機ととらえ、購入拡大に動こうと身構えている。

不動産開発業者の多くは多額の負債を抱えているだけに、業者が用地購入に積極的な姿勢を示しているのは当局にとって頭の痛い問題だ。

中国では今年入って多くの都市で住宅用地の価格が急上昇し、当局が住宅の購入規制や開発業者の資金調達規制に動いた。この数週間に規制を発表した都市は20以上に上り、1日に発表された10月の購買担当者景気指数(PMI)で住宅価格に軟化の兆しが表れた。

調査会社CRICによると、1線級都市では10月に地価が下落。土地の総売却件数は前月から38%減り、総売買額も49%減少した。

しかし大手不動産開発業者は地価の軟化を購入拡大のチャンスと位置付けている。大都市の新築住宅への需要はなお好調で、物件の供給は薄いという。

7─9月期に中国全土で高額の用地を十数件購入した不動産開発会社の幹部は「不動産市場は需給がひっ迫しており、暴落は予想していない。いくらかでも価格が下がれば、市場について楽観的な見方を強めることになるだろう」と話した。

上海に拠点を置く不動産開発会社の幹部も「用地価格が下がれば急いで市場に戻るつもりだ。1線級の都市ならなおさらだ」と述べた。

しかしアナリストの中からは、高値で用地を取得した「地王」は今後3年間に住宅価格が2倍以上に上がらないとコストを回収できないと危惧する声も出ている。

例えば、8月に上海中心部の用地を17億ドルで取得した融信中国<3301.HK>の場合、1平方メートル当たりの価格は約10万元(1万4756ドル)と過去最高額で、ロンドンのケンジントン・アンド・チェルシー地区やニューヨークの最高級物件に匹敵する。融信中国は1月に上場したばかりだ。

アナリストや業界幹部は、規制強化で資金調達が難しくなると、中小の開発業者は資金繰りが厳しくなり、業界内で合従連衡が進むとみている。ある業界幹部によると、既に大手20社のシェアは20%から33%超に上昇しているという。

規制を発表した都市では一部の業者が当局から資金調達計画を拒否されるなど、規制強化の影響が顕在化しつつある。

しかし業者は意に介していない。

ある不動産開発業者の幹部は「業者は市場について明るい見通しを持っており、借り入れに問題を感じていない。流動性は豊富だ」と話した。

(Clare Jim記者)

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