経営×物流

ミャンマーで物流事業展開が本格化

消費市場に外資も注目、低温物流ニーズも拡大か

〝アジアのラストフロンティア″と言われるミャンマーで、物流会社などの事業展開が本格化している。2011年の民政移管後、急成長しているミャンマーは「豊富な労働力」「5000万人を超える消費市場」が注目され、外資系企業の進出が加速。多様な業種の進出とインフラ整備に伴い、現地での物流需要も増している。このほど日系流通大手のイオンがヤンゴン市内に外資1号店をオープンするなど、低温物流へのニーズも拡大する見通しだ。日本とミャンマー両国政府間で開発する経済特区「ティラワSEZ(経済特区)」では、外資100%による事業運営が認められ、各種インセンティブが付与されることから、物流会社の投資もいよいよ活発になってきた。

日通はティラワSEZ内に新会社設立

 日本通運(本社・東京都港区、渡邉健二社長)は現地法人のミャンマー日本通運を設立し2015年1月から営業を開始している。ミャンマー日通では、海上・航空便の国際輸送をはじめ、隣国とのクロスボーダーサービス、国内幹線輸送、そして日系企業の工場進出に伴う設備輸送、駐在員派遣に伴う海外引越など、多様な顧客ニーズに対応した輸送サービスを提供していく。また同社グループでは、15年12月にティラワ経済特別区(SEZ)でフォワーディングとロジスティクス業務を行うために、日通ロジスティクスミャンマーを設立している。

 なお、グループの日通商事は14年5月に子会社を設立し10月から営業を開始、物流コンサルタント業務を展開している。

フォワーディングと海外引越で進出

 ヤマトグループでも昨年12月に、ヤマトアジアがヤンゴン支店を設立している。ミャンマーの市場調査を実施するとともに、日系企業や日本人駐在員に対する国際フォワーディングや海外引越を含む生活支援サービスの提供などを進める。製造業を初めとする多くの日系企業の進出が予定されていることから、物流のみならず同国での生活においても"身近な存在"としてサポートしていく。

 同社では東南アジア全域をカバーする小口輸送ネットワークの構築に向けて、各国の小口輸送会社との連携と、クロスボーダー輸送ネットワークの確立を並行して進めている。これまでにもシンガポールやマレーシア、タイの国内会社と提携およびM&Aを行い、今年末にはシンガポールから中国に至る幹線輸送網を持つOTLグループを子会社化するスケジュールにあり、今後のネットワーク戦略の中ではミャンマーも重要な位置づけとなりそうだ。

3温度帯センターを稼働、大型拠点も検討

 センコーは今月4日、ヤンゴン市内で3温度帯(冷凍・冷蔵・常温、倉庫面積2800平方㍍)物流センターを稼働した。センター内の設備や配送車両にはランテックの冷凍・冷蔵物流技術とノウハウを導入し、日本流のサービスを提供する。今後、現地の物流ニーズもにらみながら大型の3温度帯物流センターの開設も検討していく方針にある。

 ヤンゴン国際空港から約4㎞の場所で空輸される商品の保管ニーズも見込む。常温倉庫では機械部品や樹脂原料などを扱うほか、冷凍倉庫では食品など、冷蔵倉庫では精肉や野菜、医療品、高級商品として保管温度10~15℃の倉庫でワイン・チョコレートなども保管、配送する予定。

 同社では今年3月に、ミャンマー国内で物流事業を展開するSingapore Myanmar Investco社(本社・シンガポール)と合弁でSMI-SENKO PTE., Ltd(本社・シンガポール)を設立。同4月に同社100%子会社として新設したSENKO SMI Myanmar Co., Ltd(本社・ミャンマー)が今回の新センターを運営する。

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1969年10月の創刊から約40年間「経済の中の物流」という視点から一貫した報道を行っている物流業界専門紙。物流報道の中に“荷主”という切り口を持った媒体として評価されている。主な内容は荷主企業の物流動向、行政の物流関連動向、トラック、倉庫、鉄道、海運、航空など物流企業の最新動向、物流機器、WMSソフトなどの関連ニュース等。週2回発行。


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