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保有膨らむ超長期債、金利上昇時に巨大損失リスク

ロイター
2016年11月8日
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11月4日、投資家の間で超長期債の保有が膨らんでいるため、金利が反転上昇した場合の損失が巨額に上る恐れが出てきている。写真は6月、マドリッドの両替店にある各国通貨を示したボード(2016年 ロイター/Susana Vera)

[ロンドン 4日 ロイター] - 投資家の間で超長期債の保有が膨らんでいるため、金利が反転上昇した場合の損失が巨額に上る恐れが出てきている。

 先進国では景気低迷や物価下振れ、それに伴う中央銀行の債券買い入れなどによって利回りはゼロ近辺まで下がり、少しでも高いリターンを求める投資家が購入する債券の年限はどんどん長くなってきた。

 一方で各国政府は記録的な借り入れコストの低さを利用して国債の発行年限を延ばし、30年債や50年債の発行が続く。その結果、JPモルガンが算出するグローバル政府債指数の平均償還年限は、2011年時点の8.5年から9.8年に高まった。政府債市場における償還年限としてはかなり大きな変化だと言える。

 ところがもし中央銀行が利上げに動けば、債券価格は下落(利回りは上昇)し、その幅は年限が長いほど大きくなる。

 2013年に米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和の縮小を示唆して債券市場が混乱した「テーパー・タントラム」と同じか、それよりもっと悪い事態が起きてもおかしくはない。

 実際、主要中銀の中で少なくともFRBは近く利上げする態勢にあると見受けられる。

 こうした今の状況は、国債が「安全資産」だという考え方の根幹を揺るがしている。また安全だからと国債を積み増してきた年金基金や保険会社などの保守的な姿勢の投資家が、金利上昇の際に大きな損失を被りかねなくなった。

 ロンドンのヘッジファンド、LNGキャピタルのルイ・ギャルゴア氏は「米国ではテーパー・タントラムよりずっとひどい事態になるだろう。テーパー・タントラムは金利が上がるとの予想がきっかけだった。今は現実に金利が上がり始め、金利サイクルは変化した。その影響はずっと劇的になると思う」と話した。

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