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NY市場サマリー(9日)

2016年11月10日

[10日 ロイター] - <為替> ドルが幅広い通貨に対し上昇した。対円では一時約4カ月ぶりの水準まで上げた。共和党のドナルド・トランプ氏が大統領選で勝利したことを受け、米国債の利回りが上昇したのが背景。

トランプ氏が保護主義的な貿易政策を実行すれば、米国での賃金上昇につながり、物価を押し上げるとの見方から、物価上昇が悪材料となる債券が売られ利回りが上昇した。米10年債と30年債の利回りは一時、10カ月ぶりの高水準となった。金利上昇は、ドル建て資産の魅力を増加させるためドル買いにつながる。

ドル/円<JPY=>は、トランプ氏優勢を受け安全資産の円に資金が流れ込んだことで安く始まったが、その後切り返し、7月27日以来の高値水準である105.87円まで上昇した。

BKアセットマネジメントのマネジング・ディレクター、キャシー・リエン氏は「利回りが市場を動かしている。利回りが上昇している限り、ドル/円は上昇するだろう」と指摘。「米株価の持ち直しやスプレッドの拡大がドル/円の後押し材料となっている」とも述べた。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は、0.7%高の98.545と、10月31日以来の高水準を付けた。

ユーロ/ドル<EUR=>は10月28日以来の安値となる1.0920ドルまで下落する場面があった。

カナダドル<CAD=>とメキシコペソ<MXN=>はいずれも対ドルで下落。トランプ氏の保護主義的な政策が最も影響するとみられるメキシコペソは、過去最低の水準まで売られ、終盤は8%安で取引された。

<債券> 国債価格が急落。30年債は4ポイントを超える下げとなったほか、10年債も2ポイント近く値下がりした。米大統領選で共和党のトランプ氏が予想を覆して当選したことを受け、今後国の借金が膨らみインフレが高進するとの懸念が強まった。

トランプ氏は減税や貿易協定の再交渉、社会基盤や産業基盤(インフラ)への財政出動を公約に選挙を戦ってきた。投資家らは金利上昇リスクを抑えるため期間が長めの国債を売ってポートフォリオのデュレーションを短期化させたという。

ブラックロック・アイシェアーズ米国債20年超上場投資信託(ETF)<TLT.O>は4.3%安の124.55ドル。2011年8月11以来の大幅な下げを記録した。

午後行われた230億ドルの10年債入札は需要が低調で、応札倍率は2.22倍と、2009年3月以来の低水準。外国中銀など間接入札者の落札比率は52.49%と昨年1月以来の水準にとどまった。

30年債利回り<US30YT=RR>は2.870%。上げ幅は約25ベーシスポイント(bp)と2011年8月以来5年ぶりの大幅な伸びとなった。10年債利回り<US10YT=RR>は2%を突破、2.092%と今年1月以来の水準に上昇した。

5年債と30年債の利回り格差<US5US30=TWEB>は138bpに拡大し、5月以来の水準となった。

<株式> 急伸し、主要3指数の上昇率がそろって1%を超えた。米大統領選で勝利した共和党のドナルド・トランプ氏の政策で恩恵を受けそうなヘルスケアや金融などが活発に買われた。

ダウやS&P総合500種の先物が急落していた海外の取引時間から地合いが急激に好転した。ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック最高経営責任者(CEO)は、トランプ氏の政策が民主党のクリントン候補の政策よりも当面の経済成長に有益だと投資家が考え、相場が力強く持ち直したと指摘した。

ヘルスケア<.SPXHC>が3.4%、金融<.SPSY>は4.1%それぞれ上昇。トランプ氏は、医療制度改革(オバマケア)の廃止や金融危機後に導入された銀行への規制を緩めると表明している。一方、民主党のクリントン候補は薬価の抑制を主要公約の一つに掲げていた。

個別銘柄では医薬品のファイザー<PFE.N>が7.1%上昇。iシェアーズ・ナスダック・バイオテクノロジーETF<IBB.O>は8.9%上がった。金融のJPモルガン・チェース<JPM.N>は4.6%高、ウェルズ・ファーゴ<WFC.N>は5.4%高となった。

株式市場は通常、大統領と議会多数派の政党が異なる方が過激な政策を防げるために好ましいとみなすが、今回は上下両院とも共和党が過半数を維持した。ただヴンダーリッヒ・セキュリティーズのチーフ市場ストラテジスト、アート・ホーガン氏は、共和党内の財政保守派がトランプ氏の暴走にブレーキをかけるのは間違いないので、「チェック・アンド・バランス」の機能は今後も働くとの見方を示した。。

<金先物> 朝方まで大幅高で推移していたが、その後外国為替市場でドルが対ユーロで買い戻されたことに伴う割高感などを背景に売られ、小幅続落した。下落は3営業日連続。12月物の清算値は前日比1.00ドル安の1オンス=1273.50ドル。

<米原油先物>  次期米大統領に決まったドナルド・トランプ氏や共和党政権への政策期待などを背景に株式などリスク資産への投資意欲が回復する中、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月12月物の清算値は前日比0.29ドル高の1バレル=45.27ドル。1月物の清算 値は0.33ドル高の45.94ドル。

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