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国債買入めぐり応酬、長期金利維持には減額必要=日銀「主な意見」

2016年11月10日

[東京 10日 ロイター] - 日銀が10日に公表した10月31日─11月1日の金融政策決定会合の「主な意見」によると、会合では9月に導入した長短金利を操作対象とした新たな政策枠組みの下での国債買い入れのあり方について、激しい議論が展開された。長期金利を目標水準に維持するためには国債買い入れの減額が必要になる、などの意見が示された。

同日の会合では、現行マイナス0.1%の短期金利と同ゼロ%程度の長期金利操作目標を柱とする「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の据え置きを賛成多数で決めるとともに、国債買い入れ額も現行の年間約80兆円を「めど」に保有残高を増加させるペースを維持した。

政策委員の議論では長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)について「金利の変動はごく限られた範囲内にとどまっており、枠組みはうまく機能している」との見解が示された。

一方、先行きの国債買い入れ額については、80兆円の維持と柔軟対応で見解が分かれた。

ある委員は、現状程度の国債買い入れペースを継続すれば「ストック効果により長期金利は一段と低下するので、金利水準の維持には買い入れ額の調整が必要になる」との見通しを示し、「公表文中の約80兆円のめどは先行き適宜プレイダウンしていけばよい」と買い入れ額の削除も必要と指摘した。

日銀の政策意図に対する無用の誤解を避けるため、国債買い入れ額は「柔軟に運用することが適当」との声もあった。

これに対してある委員は、経済に負のショックが発生して金利が低下した場合、金利をゼロ%に維持すれば金融政策は引き締め的になるとし、「そうならないように、80兆円の買い入れを維持して金利の低下を許容すべきである」と主張している。

また、操作目標をイールドカーブではなく資産買い入れの増加額に設定し、「それを段階的に着実に減らしていくことが、資産買い入れの持続性と市場の安定性をより高めることに貢献する」との意見もあった。

同日に公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、物価2%の達成時期の見通しが「2018年度ごろ」に先送りされた。

会合では、追加緩和の判断基準について「物価安定目標の達成時期の見通しが後ずれするか」ではなく、「2%に向けたモメンタムを維持するために必要かどうかだ」との声があったほか、「長期金利操作の政策反応関数」を明らかにすべき、などの意見も出た。

*内容を追加します。

(伊藤純夫)

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