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米がNAFTA離脱なら、メキシコ事業に影響大=新日鉄住金副社長

2016年11月10日

[東京 10日 ロイター] - 新日鉄住金 <5401.T>の栄敏治副社長は10日、ロイターの取材に対し、米大統領選挙でドナルド・トランプ氏が勝利したことによって、保護貿易主義的な動きが強まることに懸念を示した。

トランプ次期米大統領が選挙戦で言及していた北米自由貿易協定(NAFTA)からの離脱の可能性については「簡単なことではない」としながらも、仮にNAFTA離脱となれば、同社のメキシコ事業が大きな影響を受けると指摘した。 栄副社長は、トランプ政権の政策について「政策が見えてくるのには時間が掛かるが、極端なことはないと思っている。民主主義の国で、超大国のトップ。議会や各国との関係を考えれば、政策はかなり中道に寄るだろうとみている」と述べた。

ただ「アメリカ第一主義というのは、覇権主義ではなく、内向きということ。内向きの政策をとれば、為替もドル安誘導に進むだろうとか、自由貿易に対して少しブレーキかかるだろうという懸念は想定される」と指摘。

世界最大の鋼材生産国である中国からの輸出拡大を背景に、貿易摩擦が深刻化しつつあるなかで、トランプ政権により保護貿易主義的な動きが広がることについても懸念を示した。同社の対米鋼材輸出量は少なく直接的な影響は限定的としながらも「自動車など鋼材ユーザーへの間接的な影響も考えられるため、大きな懸念になることは変わりない」と述べた。 こうしたなか、注目されるのは、アメリカ、カナダ、メキシコが署名している自由貿易協定「NAFTA」からの脱退問題。仮にNAFTAからの離脱となれば、同社のメキシコ事業が「非常に大きな影響を受ける」と述べた。

栄副社長は「米国の国内産業だけで米国の需要を賄える構造にはなっていない。(離脱は)そう簡単ではない」と指摘。そのうえで「懸念はする。懸念が実現されるかどうかは別問題で、様子をみるしかない」とした。

新日鉄住金はルクセンブルクの鉄鋼大手テルニウムとの合弁で、メキシコに自動車用溶融亜鉛めっき鋼板の製造・販売を行っている。また、自動車用鋼管の製造・販売会社もあり、両社ともに、メキシコに工場を持つ日系を含む自動車メーカー向けに販売している。「メキシコ事業は、基本的に自動車をターゲットとしたもの。メキシコの自動車のほとんどがアメリカに輸出されているので、大きな影響を受ける」としている。

(清水律子 大林優香 編集:吉瀬邦彦)

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