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米新政権の政策運営に期待、市場は歓迎ムード=黒田日銀総裁

2016年11月14日

[名古屋市 14日 ロイター] - 黒田東彦日銀総裁は14日、名古屋市内で会見し、米大統領選で共和党のトランプ氏が勝利したことに関し、次期政権が適切な経済政策運営を行い、米国、世界経済に好ましい影響が出ることを期待したい、と語った。

選挙結果を受けて金融市場で株高・ドル高が進行しており「市場は歓迎ムード」と述べる一方、環太平洋連携協定(TPP)の発効が不可能となれば日本経済にとってマイナスの影響が出るとの見方を示した。

トランプ氏の勝利を受けた金融市場は、大方の予想に反した結果となったことで選挙当日の東京市場こそリスク回避が優勢になったものの、その後は株高・ドル高・米金利上昇という展開が継続している。

総裁は、同氏が選挙戦で言及した所得税や法人税の減税、インフラ整備などに関して「基本的に米国経済を拡大・成長させるものだと思う」とし、「そうしたことを大きく評価して米国で株は大きく上昇し、ドルも強くなっている。市場は非常に歓迎ムード」と語った。

一方でトランプ氏はTPPに反対する考えを繰り返し表明している。総裁はTPPについて「太平洋湾岸諸国が一体となって世界最大規模の自由貿易地域をつくるということであり、画期的なもので日本経済にとっても当然プラスだ」と強調。

TPP発効が不可能となった場合には「潜在的に得べかりし大きなプラスが失われる可能性がある。その意味では(日本経済にとって)マイナスといえるかもしれない」と懸念を示した。

もっとも、米次期政権の政策運営について「まだ十分に承知しているわけではなく、あまり先走ったことを言うのは適当ではない」とし、「新しい大統領のもとで適切な経済政策運営が行われ、世界経済あるいは米国経済に好ましい影響をもたらすことを期待したい」と語った。

米経済については「主要国の中で一番順調に成長しており、特に雇用が拡大し、家計支出に支えられて回復傾向を強めている」とし、先行きも「緩和的な金融環境のもとで、堅調な家計支出を起点とした民間需要を中心に成長が続く」との見通しを示した。

また総裁は、2%の物価安定目標の実現に向けて「来年の春闘の動向を非常に注目している」といい、高水準にある企業収益やひっ迫している労働市場環境を踏まえれば「正規職員の賃金も上昇する合理的な理由が十分にある」と賃上げに期待感を表明した。

(伊藤純夫 編集:田中志保)

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