演奏者と被験者の脳波がスローアルファ波でシンクロする

 さらに、下の図表2を見てください。これは、演奏を聞いている被験者と演奏者の脳波共鳴を調べたものです。

 はじめの1分は、コントロールとして眼を閉じて安静状態にしてもらいました。

 具体的には、自律訓練法の手のひらの温感に意識を向けている状態のことです。この状態では、両者の脳波共鳴は見られませんでした。

 次に、被験者には仰向けの状態で自由にしてもらい、演奏者にも自由にしてもらいました。

 このときは、演奏開始から1~2分の間で両者は10ヘルツのミッドアルファ波で共鳴が見られ、3分後からは7.8ヘルツのスローアルファ波で頻繁に共鳴が起きました。

 しかし、やがて被験者は眠りに落ちたようで脳波の振幅が小さくなりました。