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東電、改革委に原子力協力拡大を提示 再編統合に踏み込まず

2016年11月15日

[東京 15日 ロイター] - 東京電力ホールディングス<9501.T>は15日、同社の経営改革をめぐって経済産業省が設置した有識者会合で、原子力分野で他社との連携を拡大する方向性を示した。オブザーバー参加の東電・広瀬直己社長は会合後、原発で他社との資本面に踏み込んだ連携を想定しているのかとの記者団の質問に対し、「(会合では)そうした議論はしていない」と述べた。

<後退する原発の再編・統合>

巨額のコスト増が確実視されている東電福島第1原発事故の賠償や廃炉に絡む資金を、東電の経営改革を通じてどう捻出するかを議論する目的で10月に始まった「東京電力改革・1F問題委員会」。

3回目となった15日、伊藤邦雄委員長(一橋大学大学院商学研究科特任教授)は会合後に記者会見した。

伊藤氏は、東電による資本面に踏み込んだ原発事業の再編・統合について、「議論したことはないし、資本まで入れることについて明言するつもりはない。そこまで具体的なイメージを持っているわけではない」と述べた。

<経産省、「原発分社化案」を訂正>

10月25日開催の前回会合後、報道各社は「経産省が、東電から原発事業を分社化する案を提示した」と一斉に報じた。他社との再編を模索する狙い、というのが各社が見立てだ。

資源エネルギー庁電力・ガス事業部の村瀬佳史部長は15日の会見で、「前回、分社化案が示されたわけではない。一定の方向性のある提案があった事実はないので訂正する」と報道内容を打ち消した。

村瀬氏は「前回、東電委員会の中で議論されていないことが報道で大きく取り上げられたことは事実で、そのことについて事務局が説明する責任がある」と述べた。

<目新しさに乏しい東電の提案>

東電がこの日示した原子力分野での他社との連携の拡大は、安全、防災、信頼回復、福島第1原発の廃炉事業などが対象だ。

すでに関西電力<9503.T>や九州電力<9508.T>など西日本4電力が原発の原発災害の拡大防止や廃炉の取り組みなどで協力している。安全に関する原子力分野での連携は目新しい取り組みではなく、今回、東電が打ち出した施策は、同社が強調する「非連続な経営改革」と評価し難い内容だ。

東電はこの日、原子力分野以外の取り組みとして、1)区域をまたいだ送配電網の連携、2)小売り分野での異業種との提携拡大、3)水力・地熱などでの他事業者との連携━━などを挙げた。

広瀬社長は記者団に対して「それぞれの(事業分野の)連携や再編、統合でどういう効果が期待できるのか、それが福島にどう還元できるのかを中心に話をした」と述べた。

*内容を追加します。

(浜田健太郎)

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