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トランプ氏は閣僚に忠実な支持者の起用検討、「多少の混乱」も

2016年11月16日

[ワシントン/ニューヨーク 15日 ロイター] - ドナルド・トランプ米次期大統領は15日、主要な経済ポストに金融業界から忠実な支援者2人の起用を検討している。その一方で、国家安全保障の責任者に側近を充てることをやめており、新政権人事をめぐる内部の混乱を露呈した。

米著名投資家カール・アイカーン氏がツイッターで明らかにしたところによると、トランプ氏の選対財務責任者を務めた元ゴールドマン・サックス幹部スティーブ・ムニューチン氏がトランプ次期政権の財務長官に、米富豪投資家ウィルバー・ロス氏が商務長官に起用される。

アイカーン氏はトランプ氏と話をしたと述べ、ムニューチン、ロス両氏について「私が知っている中でも最も頭の切れる人材」と語り、「素晴らしい選択」と評価した。

ムニューチン氏はこの日、マンハッタンにあるトランプタワーのロビーに姿を現したものの、新政権の人事についてコメントしないと応じた。ロス氏からはコメントを得られていない。

一方、中央情報局(CIA)長官候補として取り沙汰されていた下院情報特別委員会のマイク・ロジャース元委員長は、政権移行チームから突然外れた。

ロジャース氏は政権移行チームを率いていたクリスティー・ニュージャージー州知事の下で働いていた。同知事も11日に降格され、現在はマイク・ペンス次期副大統領が移行チームの責任者となっている。

ロジャーズ氏はCNNに対して移行チーム内で多少の混乱があったと語り、それを「産みの苦しみ」と表現した。

トランプ氏が大統領に就任する1月20日まで70日を切っており、それまでに閣僚と他の主要幹部の指名を終える必要がある。同氏が最終的に埋めるべき空きポストは約4000に上る見込みだ。

トランプタワーでは15日、アドバイザーが相次いで出入りするのが見られた。そのなかには、国防長官あるいは司法長官として名前が挙がっているジェフ・セッションズ上院議員(アラバマ州)、キース・ケロッグ元陸軍中将、IT投資家のピーター・ティール氏も含まれていた。

また、トランプ氏に近い関係筋によると、ジュリアーニ元ニューヨーク市長やジョン・ボルトン元国連大使のようなトランプ支持派が国務長官候補に挙がっているという。

2001年9月11日に米同時多発攻撃が発生した際にニューヨーク市長だったジュリアーニ氏は、国家安全保障問題において強硬派として知られる。ボルトン氏も昨年、イランに核プログラムをやめさせるため、同国に爆弾を落とすべきと発言するなど、外交政策においてタカ派と見られている。

国家安全保障担当の大統領補佐官への起用が検討されているマイク・フリン元国防情報局長官は、韓国や日本など長年の米同盟国の防衛から、米国は手を引くよう求めている。

トランプ氏はこれまで、2つのポストを決めている。

1つは、政権の要職である大統領首席補佐官で、プリーバス共和党全国委員長を起用すると発表した。

選挙戦でトランプ氏を一貫して支持したプリーバス氏はライアン下院議長とも近い関係にあり、今回の起用で主要政策を実現するためにライアン氏など共和党が多数を占める議会側と協力する用意がある姿勢が示された。

プリーバス氏は選挙戦で党内の勢力結集に尽力した。選挙戦中に一部の共和党議員がトランプ氏と距離を置いたのに対し、プリーバス氏は一貫してトランプ氏を支え、遊説にも頻繁に同行した。

もう1つは、首席戦略官・上級顧問で、トランプ氏の選挙戦で最高責任者を務めたスティーブン・バノン氏を起用。しかしこちらは、民主党や公民権団体だけでなく、身内の共和党からも「右翼扇動者」の政権幹部入りだとして非難する声が相次いだ。

バノン氏は過去にゴールドマン・サックスに勤務、保守派ニュースサイトを立ち上げた経歴を持つ。同サイトをめぐってはバノン氏が先陣を切って「白人至上主義」、「反ユダヤ主義」、「緩い新ナチズム主義的なグループ」へと導いたといった批判が挙がっているほか、バノン氏はサイト上で、共和党主流派を激しく批判していた経緯がある。

プリーバス氏もバノン氏も就任にあたり、上院の承認は必要としないが、閣僚ポストの場合は必要となる。トランプ氏が起用しそうな一部の候補者は、承認を得るのに苦労する可能性がある。

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