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インタビュー:USリート分配金、頻繁に見直さず=フィデリティ幹部

2016年11月16日

[東京 16日 ロイター] - フィデリティ投信・投信ビジネス本部長の新弘行執行役員は、「フィデリティ・USリート・ファンド(為替ヘッジなし)」の分配金について、頻繁に見直すことは考えていないことを明らかにした。

米金利上昇による米REIT(不動産投信)市場の悪化や年初からの円高で100円から70円に引き下げたが、米経済などの中期的なトレンドに変化があるまでは現在の水準を維持するという。

16日にロイターのインタビューに応じた。同投信の純資産残高は1兆4700億円で、ETF(上場投資信託)を除く株式投信では国内最大級。

──分配金を4年ぶりに引き下げた理由は。

 「ブレグジット(英国の欧州連合離脱)決定後、米金利が上昇している。金利上昇局面の初期段階では、利回りの相対的な魅力低下や調達金利コストの上昇懸念で、REIT市場が軟調となりやすい。年初からの円高進行もあって、為替ヘッジなしの同投信は基準価格が低下しており、分配金を下げることを決定した」

──米金利上昇は続いている。さらなる分配金の引き下げはあるのか。

 「安定的に分配金を支払うことが重要だと考えている。頻繁に見直すことは考えていない」

──「頻繁」とは具体的にどの程度の期間を示すか。

 「1年に複数回、変更することを、頻繁と考える投資家は多いと思う」

──米国の金利がさらに上昇すればREIT市場も一段と悪化する可能性があるのではないか。

 「過去の金利上昇局面をみると、初期段階を除けば、REIT価格は上昇傾向を示すことがほとんどだ。金利上昇が景気回復によるものならば、不動産需要は高まり、空室率は低下し、賃料は上がるためだ」

──トランプ次期米大統領は米REIT市場にどのような影響を与えそうか。

 「具体的な政策を見極める必要があるが、インフラ投資や減税で米経済が強くなれば、不動産需要も高まりREITにはプラスだ。米国に企業を回帰させるという政策もオフィス需要を高めるだろう。病院などヘルスケア関連のREITはオバマケアの見直し警戒もあって足元は軟調だが、これも今後の政策を見ていく必要がある」

──足元では円安が進んでいる。近い将来、分配金の引き上げはあるか。

 「米国が金利上昇方向にある一方、日本は日銀のイールドカーブ・コントロールで長期金利は上がりにくい。日米金利差でみれば、ドル/円はひとまず上昇方向にあるとみている。ただ、このまま米国の金利上昇が続くかは不透明だ。短期的な動きではなく、中長期的なマーケットやファンダメンタルズの動きをみて、分配金は判断していく」

*写真を差し替えました。

(伊賀大記 植竹知子)

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