ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
人を動かす 説得コミュニケーションの原則
【第16回】 2010年2月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
福田 健 [C.N.S(株)話し方研究所会長]

説得の効果をあげる「時」と「場所」とは

1
nextpage

人間は「時」と「場所」の影響を受ける

 不仲になった夫婦に落語でも聞かせて気分を変え、仲直りさせてやろうと、Mさんが2人を寄席に連れていった。

 ところが、たまたま落語家の噺が夫婦喧嘩を扱ったもので、2人は笑うどころか、身につまされて、一層よそよそしくなってしまった。

 寄席を出て、Mさんは、
 「よせばよかった」
と、洒落にもならない感想を持ったそうである。

 正論でも、言う時と場所を間違えると、争いになる。

 人が集まって笑いころげている場所に行けば、大抵の人間は陽気になる。と思って、Mさんは夫婦を寄席に誘ったが、結果は裏目に出てしまった。

 「時」と「場所」の選び方は、案外難しいものである。

「時」を生かして説得する

 次の3点に留意すること。

①先手がよい場合

 気の弱い人は、説得の際、遠慮が先立って後手にまわりやすい。後手になるほど、言い出しにくく、結局、説得しないで終わるか、説得しても、
 「いま頃言われても困る」
 「なぜ、もっと早く言わなかったの」
と、拒否される。

 言いづらい内容、状況であるほど、
 ・早めに
 ・先手で
 ・思い切って
 説得に当たることだ。

②1回を短く、回数を多く

 最初の訪問で、時間をかけてゆっくり話した。だが、以後多忙にまぎれて再訪せず、半年もたった頃、思い出すように尋ねる。

 すなわち
 「1度説得して、忘れた頃にもう1度」
 これではうまくいくはずがない。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
自分の時間を取り戻そう

自分の時間を取り戻そう

ちきりん 著

定価(税込):本体1,500円+税   発行年月:2016年11月

<内容紹介>
生産性は、論理的思考と同じように、単なるスキルに止まらず価値観や判断軸ともなる重要なもの。しかし日本のホワイトカラー業務では無視され続け、それが意味のない長時間労働と日本経済低迷の一因となっています。そうした状況を打開するため、超人気ブロガーが生産性の重要性と上げ方を多数の事例とともに解説します。

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍
(POSデータ調べ、11/20~11/26)


注目のトピックスPR


福田 健 [C.N.S(株)話し方研究所会長]

1983年株式会社話し研究所を設立。2004年に会長に就任。「コミュニケーション」を軸にした講座、講演を企業、官公庁を中心に行い、話し方研究所でもセミナーを開催。主な著書に、『人を動かす会話術』『上手な「聞き方・話し方」の技術』などがある。


人を動かす 説得コミュニケーションの原則

説得術のマスターするために「テクニック」や「スキル」に飛びついても、基本となる原理・原則を踏まえなければ役には立たない。本当の説得力を身につけるために必要な「人の心を動かすコツ」を解説。

「人を動かす 説得コミュニケーションの原則」

⇒バックナンバー一覧