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イタリア首相に留任論浮上、国民投票は改憲反対派が優勢

ロイター
2016年11月29日
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11月27日、イタリアは上院の権限縮小などを盛り込んだ憲法改正の是非を問う国民投票を12月4日に控え、レンツィ首相(写真)に対し、たとえ改正案が否決されても首相の座に留まるよう求める声が高まっている。ローマで26日撮影(2016年 ロイター/Alessandro Bianchi)

[ローマ 27日 ロイター] - イタリアは上院の権限縮小などを盛り込んだ憲法改正の是非を問う国民投票を12月4日に控え、レンツィ首相に対し、たとえ改正案が否決されても首相の座に留まるよう求める声が高まっている。

 首相は改正案が否決されれば辞任する意向を示してきた。外交筋によると、今月18日に欧州の一部首脳がベルリンでオバマ米大統領とと会談した際にも首相は「国民投票で敗北すれば未練がましいことをするつもりはない」と口にしたという。

 世論調査では反対派が優勢だ。否決されれば、英国民投票での欧州連合(EU)離脱派勝利、米大統領選でのトランプ氏勝利に続き、西洋諸国において有権者が「反既成政治」に反旗を翻す今年3度目の事例となる。

 レンツィ首相が辞任すれば、単一通貨ユーロの廃止を主張する「五つ星運動」を率いる元コメディアン、ペッペ・グリッロ氏に追い風が吹くかもしれない。

 否決後に銀行危機が本格化するリスクもあり、首相は考えを改めて辞任を思いとどまるべきだとの圧力は強まりつつある。オバマ大統領は10月に、レンツィ首相は投票結果にかかわらず留任すべきだと発言。ロイターが取材した複数の政府高官や財界関係者も首相が辞任すればイタリアは最悪の事態に陥りかねないと危機感を示した。

 カレンダ経済振興相は25日にロイターとのインタビューで、「首相は留任すべきだというのが私の個人的な意見だ。イタリアにとって何が良いことかを考えなければいけない」と話した。

 首相と定期的に接触している中道左派の複数の政治家によると、首相は否決ならば即座に辞任する意向で、いまさら前言を翻せば政治的なイメージが決定的に傷つくと恐れているという。

直情的

 マッタレッラ大統領が首相の責任感に訴えて、議会からもう一度信認を得るように求める可能性はある。ただ首相のアドバイザーの1人によると、首相がこうした要請に応えるかどうかは投票での敗北の程度次第で、大敗北を喫すれば政界から身を引くこともあり得るという。

 この当局者は首相の人柄について「若くて直情的だ。投票がひどい結果になれば区切りを付け、きっぱりと転身を決めるかもしれない」と語った。

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