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米10月消費支出0.3%増、所得も増加 FRB利上げ支援

2016年12月1日

[ワシントン 30日 ロイター] - 米商務省が30日発表した10月の個人所得・支出統計によると、消費支出が前月比0.3%増で、市場予想の0.5%増に届かなかった。9月の数字は当初発表の0.5%増から0.7%増に改定された。

個人所得は0.6%の増加で、9月の0.4%増から伸びが加速した。賃金・給与は2カ月連続で0.5%の伸び。貯蓄は9月の8141億ドルから8602億ドルに増加し、今年3月以来7カ月ぶりの高水準となった。

所得の増加分が貯蓄に回る中でも、米国の経済活動の約70%を占める消費支出には、第4・四半期の経済成長を支える上で、引き続き十分な強さを示している。

MUFGユニオン銀行(ニューヨーク)のチーフエコノミスト、クリス・ラプキー氏は、「米国の消費者は消費しながら貯蓄もできる水準の所得を手にしており、こうした消費者に支えられ経済は前進し続けている」とし、「米連邦準備理事会(FRB)による12月の利上げを阻止するものは今回の統計にはまったく見当たらない」と述べた。

このところの住宅市場や製造業、労働市場、物価に関する一連の指標は、米経済が2年ぶりの高い成長となった第3・四半期の後、第4・四半期に入っても勢いを維持していることを示している。今回の個人所得・支出統計もその流れに沿うものだ。

29日に発表された第3・四半期の国内総生産(GDP)は年率換算で前期比3.2%増だった。消費支出の力強さと大豆輸出の急増がGDPの伸びをけん引した。

消費支出が底堅く推移していることで、物価も安定的に上昇している。個人消費支出(PCE)物価指数は変動の激しい食品やエネルギーを除いたコアベースで前月比0.1%の上昇だった。コア指数は前年同月比では1.7%の上昇だった。前年同月比のコア指数は3カ月連続で1.7%の上昇となっている。

連邦準備理事会(FRB)が物価の目安として注視するコアPCE物価指数は、目標である2%上昇を下回って推移している。物価が上昇し、経済が力強さを増していることは、FRBによる来月の利上げを後押ししそうだ。

物価上昇圧力が強まっていることは、インフレ調整後の実質消費支出の伸びを圧縮する結果にもつながった。実質消費支出は前月比0.1%増にとどまり、9月の0.5%増から伸びが縮小した。第4・四半期の消費支出は前期比で2.8%の高い伸びを示した第3・四半期と比べると減速する可能性があることを示唆している。

全体としての消費支出は、自動車など耐久財の購入が前月比1.0%増となったことで押し上げられた。サービスへの支出は0.2%減だった。

PNCフィナンシャル(ピッツバーグ)の次席エコノミスト、ガス・ファウチャー氏は、「今年に入ってからエネルギー価格が底打ちしたことが全般的な物価上昇に寄与した」と指摘。労働市場の継続的な引き締まりを反映した賃金の上昇が企業の価格引き上げにつながり、エネルギー価格の上昇の影響も経済全体に波及するとし、「向こう数年間はインフレ率の上昇が続く」との見方を示した。

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