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設備投資の慎重姿勢続く、法人企業統計7─9月期3年半ぶり前年比減

2016年12月1日

[東京 1日 ロイター] - 財務省が1日発表した2016年7─9月期の法人企業統計(金融業・保険業を除く)によると、設備投資額(ソフトウエアを含む)は全産業で前年比1.3%減で、2013年1─3月期以来の減少となった。季節調整済み前期比(ソフトウエアを除く)は0.4%増となったが、直近3四半期が減少していた割には伸びは小さかった。設備投資は慎重姿勢が続いており、米次期政権の政策の行方が不透明なことからしばらくは様子見が続く可能性がある。

 「設備投資は鈍い動き」(農中総研・主席研究員・南武志氏)ー─エコノミストからはこうした見方が目立つ。伸び率は縮小し続けていたが、今回3年半ぶりに減少に落ち込んだ。経常利益が7─9月期として過去最高にもかかわらず、設備投資はさえない動きとなっている。

内訳をみると、製造業は前年比1.4%減、非製造業は1.3%減だった。製造業は、円高による利幅減少などで前年比減益が続いていることも影響したもよう。非製造業は前年の建設業や情報通信業での反動減が大きく、インバウンド需要向けのホテル建設や鉄道整備の増加で補いきれなかった。

キャッフローは引き続き増加し、手元流動性は売上高の15.5%、前年同期より積み上がっている。「企業内部に使うあてのない資金が潤沢に蓄積された状況が長期間続いている」(南氏)という状況だ。

前期比は0.4%増加したことから、7─9月期国内総生産(GDP)統計の設備投資も1次速報の前期比0.0%から0.2%程度へ上方修正される可能性を見込む声もある。ただ2次速報では国際基準への移行で研究開発投資が含まれることや、基準年改訂も同時に実施され、過去にさかのぼって数値が改訂されるため、予測は難しい。

さらに今後の動向について「米国のトランプ次期大統領はTPPの否定と法人税率の引き下げを企図しており、既に二の足を踏んでいる日本企業が設備投資の拡大により後ろ向きとなるリスクがある」(SMBC日興証券・チーフマーケットエコノミスト・丸山義正氏)といった要因も働きそうだ。

*内容を追加し、写真キャプションを変更しました。

(中川泉 編集:田中志保)

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