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東電再建論議 めど立たぬ廃炉資金、社債発行も見通し難

ロイター
2016年12月1日
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11月30日、福島第1原発の廃炉費用など膨大な資金負担に直面する東京電力ホールディングス再建の先行きが一段と不透明になってきた。写真は同社のロゴ。2011年6月撮影(2016年 ロイター/Yuriko Nakao/File Photo)

[東京 30日 ロイター] - 福島第1原発の廃炉費用など膨大な資金負担に直面する東京電力ホールディングス再建の先行きが一段と不透明になってきた。経済産業省の試算によると、廃炉コストは従来想定の4倍の8兆円に膨らむ見通しで、これだけでも同社の純資産約2兆2700億円をはるかに上回り、債務超過の懸念も現実味を帯びかねない。年内の対策提言を目指す同省の有識者会議が決定打となる措置をまとめられるかどうかも見通し難が続いている。

廃炉費用、従来比4倍に急増

 経産省の試算について、複数の関係者は、福島第1原発で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の取り出しなど今後本格化する廃炉事業にかかる費用について、東電が確保するとしている2兆円から4倍増の推計約8兆円、賠償・除染を加えた福島事故関連の費用も倍増して合計22兆円の巨費に上る可能性があることをロイターに明らかにしている。

 賠償費用の上振れや困難さを増す廃炉作業。これらを念頭に、今年7月末の記者会見で、数土文夫東電会長は政府に対し「事業環境整備をお願いしたい」と事態打開に向けた政策作りを要請。同時に、「事業再編を含めた非連続な経営改革が必要」とも述べ、東電自身が「身を切る改革」に取り組む姿勢を示した。 <低調な議論の東電改革委>東電の要請を受けて今年10月に始まった経産省の有識者会議、「東京電力改革・1F問題委員会」はこれまで4回の会合を開いた。再稼働を目指している柏崎刈羽原発を分社し、他電力との再編、統合を促すような抜本的な改革案を打ち出せるかどうかが最大の焦点。東電の持ち株会社制移行(今年4月)に伴い分社した送配電事業も、他社との再編や統合が俎上(そじょう)に上がっている。

 しかし、記者会見で伝えられる会合でのやりとりを見ると、有識者会議での議論は低調さが否めない。

 今月18日の第4回会合後の記者会見で、伊藤邦雄委員長(一橋大学大学院商学研究科特任教授)は、「委員の間では、(原子力や送配電で)再編、統合という方向に踏み出す必要があるというトーンが醸成されてきた」と述べた。第3回会合では、オブザーバー参加の広瀬直己・東電社長が原子力事業について「安全、防災、信頼回復、福島第1原発の廃炉事業などの連携」を行うと説明した。

 だが、「東電の解体」に直結するこれらの再編、統合案を東電が自ら進んで打ち出す様子はない。また、他の電力会社には経産省主導で進む原発の再編構想に巻き込まれることへの警戒感が非常に強い。

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