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2030年には欧州の半分を再生エネルギーに、EUが改革案

2016年12月1日

[ブリュッセル 30日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は30日、2030年までに欧州の半分を再生可能エネルギーでまかなうことなども盛り込んだ、エネルギー市場改革案を発表した。エネルギー使用量を減らし、石炭を使った火力発電への補助金は削減、国境を越えた電力の融通をより弾力的に行えるようにすることを目指す。

ただ、こうした取り組みは、電力不足を防ぐために旧来型の発電設備に対し助成している国から反発を呼びそうだ。

狙いの一つは価格の値下がりや売電規制の緩和などにより消費者の権利を守ることだ。欧州委のマロス・セフコビッチ副委員長は「現状では柔軟性が不十分で、価格シグナルが機能していない。消費者が後回しにされている」と指摘する。

EUのデータによると、電力の卸売価格は下落しているのに、EU内での電気代は2008年以降、年3%上昇している。このため欧州委は、政府が価格規制を廃止するよう働きかけており、市場価格が需給に即して速やかに変動するのが好ましいとしている。

とはいえ、既得権を持つ旧来からのエネルギー関連企業は新エネルギー企業との競争に苦しんでいるほか、EUが打ち出している2030年までに40%の排出削減目標に対応しなければならないことなどを背景に、各国の動きは鈍いとセフコビッチ氏は指摘。

ポーランドは30日、石炭採掘産業を脅かす可能性があるとして改革案の中のいくつかに反対を表明する一方、ドイツも風力、太陽光発電への支援が足りないとかみついた。

一方、ロシアからの化石燃料依存を減らそうと、欧州委は、2030年までにエネルギー使用量を30%削減を義務付ける目標も設定。欧州のエネルギーの約40%を占める建造物での消費を、建物の改装により削減するなどして達成する考えだ。ただ、この目標は欧州議会が求める40%削減を下回っている。

欧州委はまた、予備電力を維持するための「容量メカニズム」に対する規制を強め、市場での価格のゆがみや化石燃料への補助金にメスを入れる考えだ。

このほか、再生エネルギー事業者からの電力を優先的に購入する方針の見直しも打ち出している点は議論を呼びそうだが、既存の設備に関しては優先順位を維持するとし、業界の懸念にも一定程度配慮を示した。

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