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ECBは量的緩和延長へ、いずれ終了との示唆も検討

2016年12月2日

[ベルリン/フランクフルト 1日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は、来週8日の理事会終了後、債券買い入れ(量的緩和)の期限延長とともに、いずれ買い入れが終了するとのシグナルを正式に示すことを検討している。関係筋が明らかにした。

ECB内や各国中銀の複数の関係筋によると、一段の景気刺激策に疑問を示している理事も、弱いインフレ基調や政治的リスクの高まりを考慮した上で、現在の買い入れ期限である3月からの延長を受け入れた。

現在は延長をどのように構成するかを策定中。今のところ6カ月延長する案が有力だ。

ただ2人の関係筋によると、現在の月間800億ユーロからの減額、例えば9カ月間を600億ユーロの買い入れにするなどが好ましいとする指摘もあるという。単純な延長では無期限とみられる恐れもあるためだ。

このため買い入れはいずれ終了すると、おそらくはフォワードガイダンスとして、無期限に延長することはないとのシグナルを示すとの妥協案が討議されているという。

別の選択肢としては、月間の買い入れ額を特定せず景気動向次第とする案も検討されている。月間で最大800億ユーロとし、必ずしも限度額いっぱいを買い入れる必要はないことを示す。

ある関係筋は「延長とともに、タカ派にとっても量的緩和が永遠に続かないとのシグナルを送る必要があるとの考えがある。緩和縮小ではなく、シグナルを送ることを議論している」と述べた。

別のタカ派ともハト派ともみられていないユーロ圏中銀の関係筋は、このようなシグナルを送ることが好ましいとの考えは、理事会内の過半数になるだろうとの予測を示した。

債券買い入れをめぐっては内部で意見の対立が深まっており、今後についてシグナルを送るという妥協案によってドイツなど慎重派に譲歩する格好となる。

ただ、買い入れ延長支持派の一部は、今後の買い入れ縮小についてシグナルを送るタイミングが悪ければ市場のボラティリティーが高まり、買い入れの効果が薄れる可能性があると警戒している。

関係筋によると、これまで決定された事項はなく、理事会の8日会合に向けた提案はまだユーロ圏の19の中銀に送られてはいない。このため、最終的な決定は検討されている内容から変更される可能性があるとした。

ECBは取材に対してコメントを避けた。

ECBはフォワードガイダンスの微修正を含む変更を加えたうえで一連の施策を公表する見通し。また、長期にわたり金利を低水準に維持するとの認識を再度示す。

インフレ率はここ数カ月で大幅に上昇し、来年初めまでには1%を超えるとみられる。ただ、上昇は原油価格下落の影響が剥落したのが主な要因。

1人の関係筋は「コアインフレ率はまったく動きがない」と指摘、

 「ただ、金融政策の余地はほとんどない」と語った。

債券買い入れの延長にはECBが自ら課した制限を一部緩和することが必要になり、検討されている選択肢のほとんどは法律上あるいは政治的な懸念が伴う。

ただ、ECBのドラギ総裁は今週、買い入れプログラムは十分に柔軟なため調整可能との見解を示し、債券買い入れ延長を決定した場合でも問題はないとの認識を示した。

*見出しを修正します。

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