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米国がTPP離脱なら、アジア各国は中国を向く=河野前行革相

2016年12月2日

[東京 2日 ロイター] - 自民党の河野太郎・前行政改革担当相は2日、「ロイター・ブレーキングビューズ」のイベントに参加し、米国のトランプ次期政権が環太平洋連携協定(TPP)に加わらなければ、アジア各国は中国を重視して地域の安全保障に長期的な影響を及ぼしかねないとの懸念を示した。

 「2017年を予測する」というメーンテーマのパネルディスカッションにおいて、河野氏と前日銀審議委員の白井さゆり慶大教授、内閣府参与の斎藤ウィリアム浩幸氏、日興アセットマネジメントの柴田拓美社長の4人が、日本とトランプ次期政権や金融政策、成長戦略など幅広いテーマについて、活発な議論を展開した。

河野氏は、来年1月20日の就任初日にTPPからの離脱を通知するとしているトランプ次期大統領の方針は、時間をかければ「変えられる可能性はある」と強調。仮に米国がTPPに参加しなければ「アジア各国は中国を向く。アジア地域の安全保障に(トランプ氏の在任期間である)4年、8年を超えて影響を与える」と指摘。米国のTPP離脱は、アジア地域での中国の覇権拡大につながるとの懸念を表明した。

トランプ政権の経済的な影響について、白井氏は「米連邦準備理事会(FRB)の利上げが予想されていても、経済成長期待がある限り、株が下がらない状態となっている」と述べた。

白井氏は、トランプ次期大統領の経済政策によって、米国の実質経済成長率が引き上げられれば金融政策の正常化が進むため、日欧の政策も「より持続性の高い、副作用の少ないものに移行できる」と指摘。日銀に対して、現在ゼロ%に固定している長期金利を0.5━1%に引き上げることを提案した。

柴田氏も「中央銀行の金融緩和は、構造改革を実施するための橋渡し役として役割を果たしているが、その限界的な効果は小さくなっている」と指摘。さらなる金融緩和の余地が、各国ともになくなりつつある点に着目した。

今後の経済成長を確保するため、河野氏は「そろそろ移民について議論を始める時期」と強調。斎藤氏は「柔軟な解雇を可能にする雇用法制の改革がなければ、ベンチャー企業の新陳代謝も進まない」と指摘した。

また、大企業が産業政策の名の下で、各種補助金を受け取っている現状について「不健全」と評した。

(竹本能文※)

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