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重要情報の公平な開示ルール、金融庁作業チームが取りまとめ

2016年12月2日

[東京 2日 ロイター] - 上場企業に公平な情報開示を義務づける「フェア・ディスクロージャー・ルール」(FDルール)を検討してきた金融庁の作業チーム(座長:黒沼悦郎・早稲田大学法学学術院教授)は2日、会合を開き、同庁が作成したFDルールが盛り込まれた報告書案を大筋で了承した。

金融庁は2017年の通常国会に金融商品取引法の改正案を提出する方針。

報告書は、FDルールが適用される情報の範囲を「投資判断に影響を及ぼす重要な情報」と規定。具体的には、金商法に限定列挙されているインサイダー取引規制の対象となる情報よりも広くとらえ、上場企業や金融商品に関する未公表の確定的な情報で、公表されれば株価に重要な影響を及ぼす相当のがい然性があるものまで含めるとした。

ただ、企業によって重要な情報は異なるため、報告書では企業と投資家の対話を通じて何が重要情報なのか事例を積み上げることが望ましいとした。

規制を受ける情報の受け手は、証券会社や資産運用会社など重要情報の入手が株の売買につながる可能性が高い会社の役員や従業員と規定し、報道機関は除外した。

上場企業が証券会社に資金調達の相談をするケースなど、守秘義務契約を結んでいる場合は、上場企業が未公表の重要情報を提供しても開示義務は負わない。ただ、守秘義務に反して運用会社などに情報を伝達した場合は、企業がその事実を把握すれば情報の公表を求めることにした。

上場企業がFDルールに抵触した場合、金融庁はまず行政指導で速やかな情報開示を促す。金融庁の指導で情報が開示されなければ、開示の指示や命令に発展する。ただ、金融庁幹部は会合で「命令に従わない事態までは想定していない」と指摘。金商法に罰則規定は置くが、発動は想定せず、課徴金も設けないと述べた。

FDルールは欧米などですでに整備されているが、日本には存在せず、海外の投資家などからルールの整備を求める声が上がっていた。

(和田崇彦)

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