設備の故障を動画で共有
その場で判断ができるようになった

東祥 ホリデイスポーツクラブ本部 西日本運営部 施設課の吉田裕之課長代理

 一方、設備管理担当の同本部西日本運営部施設課、吉田裕之課長代理は、各店舗から入ってくるマシンや設備の修理依頼を受け、直し方を指示したり業者に修理依頼をする業務を担っている。吉田課長代理は、「LINE WORKS」が故障状態の確認や業者への手配などに大きな威力を発揮しているという。

 以前は店舗で設備が故障した場合、メールや電話でその状態を聞き、修理会社への指示など対応方法を現場へ伝えていた。しかし、故障の状態がうまく把握できないこともあり、連絡のタイミングが合わなくて修理が遅れがちだった。というのも、吉田課長代理は週に2日は出張で、その間メールでの連絡が取りにくくなっていたからだ。

 だが、「LINE WORKS」導入後は、例えば更衣室の洗面所に水漏れがあった場合、トークで動画を送ってもらうと、言葉で説明してもらうよりもはるかに正確に早く状況を把握できるようになった。水がどのくらい漏れているのかは話や文章では伝えづらいからだ。先ほどの大高店長によると、「前は故障箇所をスマホで撮り、PCにダウンロードしてメールに添付して送っていましたが、よく見えないからもっと違う角度から撮ってと言われて何度も送るといった面倒なことをやっていました。トークなら撮って送るのも簡単ですし、ビデオ通話もできるので、本当に便利です」と、店舗側の手間も大幅に減ったようだ。

店舗の消耗品の交換時に、現場で器具を撮影して LINE WORKS のチャットにアップすることで、型番の確認がすぐにできるので対応時間が大幅に短縮した(写真は照明器具の例)

 じつは吉田課長代理は、長年の経験から自社の設備についてはむしろ修理会社よりも修理のノウハウを持っている場合もあるため、故障の状態を見て的確に指示を出すことができる。

「設備の不備はお客様に直接影響が出るので、半日でも1日でも早く復旧させなければいけません。LINE WORKSを使い始めて、写真や動画を素早く共有できるようになったので、これなら何日は持つ、あるいはすぐに部品交換が必要など、修理会社にどう指示を出すかといった判断がその場で下せるようになりました。出張中でもそれができるので、復旧のスピードは会社にいるときと変わりません。」(吉田課長代理)

LINE WORKSをもっと使いたいから
数多く要望が出てくる

 このように「LINE WORKS」を使い込んでいるからこそ、より使いやすく効果的に活用するための要望やアイデアが本部からも店舗からも後を絶たないという。

 要望は、例えばアプリのホーム画面に出てくる新着情報を示す「N」マークの出し方についてなど、具体的で細かいものも多い。また、ITリテラシーの高い、沓名社長も自ら使って改善点を上げてくるそうだ。

 これほどまでに熱心なのは、業務効率化への手応えと今後への期待の表れともいえるだろう。ワークスモバイル側も、貴重な情報として積極的に要望を聞き、順次検討・改善を図っていく方針だ。実際、以前要望のあったホームの通知機能などは、すでに改善した。

 地域一番店を目標に全国展開を進める東祥の「ホリデイスポーツクラブ」。2018年3月末には11店舗増えて80店舗体制となる予定だ。こうした多店舗展開に、クラウド型コミュニケーションツール「LINE WORKS」が強力な支援ツールとなることは間違いないだろう。

ホリデイスポーツクラブでは、ビジネスSNSの活用で店舗スタッフの業務改善と顧客サービス向上を同時に実現した

(取材・文/河合起季 撮影/宇佐見利明)