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監査法人経営陣のリーダーシップ確立へ諸原則=金融庁・検討会議

2016年12月5日

[東京 5日 ロイター] - 監査法人の組織体制や運営に関する原則を検討してきた金融庁の有識者検討会(座長=関哲夫みずほフィナンシャルグループ取締役)は5日、会合を開き、金融庁が示した原則案を大筋で了承した。原則を通じ、大手監査法人の経営陣のリーダーシップ確立を狙う。金融庁は年末から原則案への意見を公募し、来春にも最終的に確定させる。

東芝<6502.T>の不正会計で大手監査法人の一角をなす新日本監査法人が行政処分を受けるなど、会計監査の質に対する社会の信頼が揺らぐなか、有識者検討会が議論を続けてきた。

金融庁の原則案は、監査法人の経営トップに対し、経営ビジョンを明確に示して組織の末端まで浸透させることを要請。同時に、監査業務の過程で、意図的な不正会計の端緒など「監査品質に対する資本市場の信頼に大きな影響を及ぼしうるような重要な事項」(原則案)が浮上した場合は、監査法人の経営陣が乗り出して当該企業のCEO(最高経営責任者)やCFO(最高財務責任者)と厳しく対峙することを求めた。

また、監査法人の経営を監督・評価する機関を設け、外部の第三者をメンバーに入れて第三者の知見を活用することも促した。

企業の不正な会計処理を摘発することは、会計士が果たすべき本来の役割ではない。しかし、大規模な監査法人になるほど、日常の監査業務で「不正の芽」に気づいても個々の監査チームを越えて監査法人の経営陣まで問題が共有されず、「結果的に長年にわたって不正を見逃すリスクがあるのではないか」(金融庁幹部)。こうした問題意識が、原則の背景の1つだ。

別の金融庁幹部は「目先の監査報酬を蹴ってでも、不適切な会計処理を押し通そうとする会社があれば、厳しく向き合う姿勢が監査法人には必要だ」と話す。原則案は、監査を受ける企業が監査法人に報酬を支払うという構造要因によって、会計士が専門家としての懐疑心を発揮することを妨げられないよう注意を促した。

今回取りまとめられた原則案の主な適用対象は、大規模上場会社の監査を手掛ける4大監査法人。原則案に盛り込まれた原則や指針の導入状況を定期的に公表することが求められる。

(和田崇彦)

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