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NY市場サマリー(5日)

2016年12月6日

[5日 ロイター] - <為替> ユーロがドルに対して大きく上昇した。イタリアの国民投票でレンツィ首相が提唱した憲法改正案が否決されたことは予想通りとの見方から、ユーロが買い戻された。

ユーロ/ドル<EUR=>は一時、1.0796ドルに上昇し、11月15日以来の高値となった。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は一時、11月15日以来の安値となる99.849に下落。最近のドル高は行き過ぎとの見方から、ドルが主要通貨に対して売られた。

国民投票の結果を受けてレンツィ首相は辞意を表明。最終開票結果は改憲への反対票が59.1%を占めた。首相の辞任により2018年に予定されている総選挙が来年に前倒しされ、反ユーロを掲げる「五つ星運動」が政権を握る可能性がある。

クレディ・スイス(ニューヨーク)の世界外為戦略部門責任者、シャハブ・ジャリヌース氏は「市場には(イタリアの国民投票で改憲案が)否決された場合に備える十分な時間があった。今のところ、市場が予想していた以上のマイナスの影響は出ていない」と述べた。

欧州中央銀行(ECB)が8日の理事会で債券購入プログラムの縮小を示唆するとの観測も、ユーロ相場を下支えした。ジャリヌース氏は「ECB理事会を控えていることも、この日のユーロ相場回復に結び付く要因となった」と説明した。

2日発表された11月の米雇用統計は堅調な内容だったが、米大統領選でのトランプ氏の勝利を受けたドル高基調を一段と強めるには至らなかった。

TDセキュリティーズ(トロント)の外為戦略部門ヘッド、マーク・マコーミック氏は「足元のドル相場は金利観測に基づく水準を超えており、市場のポジションは急速に動いてきた。このためドル相場は向こう数週間にわたって反落する余地がある」と話した。

<債券> 値動きが荒くなる中、トランプ氏の大統領選勝利後の債券売りが行き過ぎとの見方を背景に、長期国債利回りが低下した。

一方、FRBが来週、利上げを行うとの期待から、短期国債利回りはやや上昇した。

イタリアの国民投票結果を受けて、レンツィ首相が辞意を表明。同国経済をめぐる懸念が広がり、オーバーナイトの取引で低リスクとされる米国債が買われたが、その後、レンツィ首相辞任の影響は限定的との見方が優勢となり、市場の流れが変わった。

また米ISMの非製造業部門総合指数が1年1カ月ぶりの高水準となり、朝方の取引で米国債利回りは取引時間中の高水準をつけた。

11月の米雇用統計が堅調だったこととあわせ、13─14日の連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げを決めるとの見方が強まった。

CMEグループのFEDウォッチによると、FRBが来週、金利を0.50─0.75%に引き上げると金利先物相場が織り込む確率は93%となった。

<株式> 上昇し、ダウ工業株30種が過去最高値を更新して引けた。原油高を受けてエネルギー株が買われたほか、米経済の強さを示す指標の発表も追い風になった。

アラン・B・ランス・アンド・アソシエーツのアラン・ランス社長は、大統領選前まで米国株に弱気もしくは慎重だった多くの市場参加者が年末に向けてあわてて買いに動いていると指摘。イタリアのレンツィ首相が辞意を表明したにもかかわらず欧州株が崩れなかったことも、米国の投資家を勇気づけたとの見方を示した。

米ISMが発表した11月の非製造業総合指数は1年ぶりの高水準となったことを受け、FRBが来週利上げするとの観測がさらに強まり、金融株<.SPSY>が1.2%高とS&Pの主要セクターで最も大きく上がった。

チェース・インベストメント・カウンセルのピーター・タズ社長は、今回の利上げは主に金融株に好影響を与えるという点で株式市場ではプラス材料と受け止められていると説明した。

ゴールドマン・サックス<GS.N>は2.3%高。HSBCが投資判断を開始して「買い」としたことが影響した。シアトルに生鮮品を扱う実店舗を開設したと明らかにしたアマゾン・ドット・コム<AMZN.O>は2.6%上がった。

医療保険のエトナ<AET.N>とヒューマナ<HUM.N>はそれぞれ3%と2.2%下落。司法省がエトナのヒューマナ買収は反トラスト法(独占禁止法)違反と申し立てた訴訟の審理が始まった。

<金先物> 小反落。欧米株高を背景に投資家のリスク回避姿勢が後退したことから安全資産とされる金は売りが先行した。また、トランプ次期米大統領が大型の景気対策を講じればインフレが加速し、米利上げペースが速まるとの観測も根強く、相場は圧迫された。

ただ、外国為替市場で対ユーロでドル安が進行し、ドル建てで取引される金塊などの商品には割安感が生じ、相場の下値を支えた。また、この日は午前中ごろに約10カ月ぶりの安値を付けたことで安値拾いの買いも入ったとみられ、徐々に下げ幅を縮小した。

イタリア国民投票で改憲案が否決され、レンツィ首相が辞意を表明したものの、相場の反応は一時的にとどまった。

<米原油先物> 4営業日続伸。石油輸出国機構(OPEC)による減産合意などを好感した買いに支えられ、米WTIの中心限月1月物の清算値は2015年7月中旬以来約1年 5カ月ぶりの高値を付けた。一時は同じく約1年5カ月ぶりに52ドル台に乗せた。

OPECが先週、日量120万バレルの減産で合意したことが引き続き支援材料となり、 相場は未明から買いが先行。OPECのバルキンド事務局長がこの日、OPEC加盟・非 加盟国による協調減産を最終的に合意する会合を10日にウィーンで開催すると表明した との報が伝えられたことも相場を押し上げる材料となった。一部報道によると、減産の意 向を示しているロシアのノバク・エネルギー相や、減産を免除されたイランのザンギャネ 石油相もこの会合に参加するという。

また、外国為替市場ではドル安・ユーロ高が進行し、ドル建てで取引される原油 に割安感が生じたことも買いを後押しし、相場は早朝に一時52.42ドルまで上伸した。 その後は上げ一服感が出て朝方の上げ幅を削る展開となったが、清算値はプラス圏を維持 した。

*更新しました。

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