身近で日常的な特典や
サービスを充実

 アメリカン・エキスプレスでは、2016年9月から、新たなブランドキャンペーン「Realise the Potential(リアライズ・ザ・ポテンシャル)」を展開している。そのターゲットとなるのが、まさに日本の消費傾向を牽引するネオ・ポテンシャリスト。

 前述した同社の調査によれば、ネオ・ポテンシャリストのクレジットカード利用実態では、毎日カードを使う人は5人に1人。カード選びの条件は「安心・安全・信頼」に下支えされた、「ポイントの充実」とあらゆる場所で使える「利便性」なのだという。

 アメリカン・エキスプレスには、プレミアム感の高いイメージもあるが、パーソナル、ソーシャル、デジタルの各分野で、柔軟なポイントプログラム、カードメンバー限定イベント、モバイルアプリサービスなど、ネオ・ポテンシャリストのカード選びにマッチした身近で日常的な特典やサービスを充実させている。

 もちろんカード不正防止のためのセキュリティや、国内外での破損・盗難などに対するショッピングプロテクションの強さに定評があるのは言うまでもない。

ブランドキャンペーン「Realise the Potential」のTVCMで使われている画像の一部。色鮮やかなアニメーションで、「新しく豊かな消費行動」を表現している。

 ちなみにキャンペーンのTVCMは、セレブが登場する実写ではなくデジタル画像。ナレーションは歌舞伎俳優の市川海老蔵氏で、旧来のヒエラルキーから脱した、新しく豊かな消費行動を促進する意図が込められている。また同社のホームページには、ネオ・ポテンシャリストの消費タイプを消費実態から分析して8タイプに分類したアプリを用意。自分がどのような消費タイプなのかを把握できるサービスも行っている。(アプリの体験はこちらから)

 もともと同社の強みは、コールセンターを軸としたコンシェジュサービスにある。「私たちは、顧客のニーズに合わせて個別に対応するサービスを、パイオニアとして培ってきました。豊かさの価値観が多様化する中で、そのサービスの伝統はさらに生きてくるはずです」と、清原社長は強調する。

 1850年に米国で急行便の会社として創立されたアメリカン・エキスプレス。新しいブランド広告「Realise the Potential」から、社会や消費のトレンドを着実に捉えながら、進化し続ける同社の柔軟さと力強さが伝わってくる。