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イタリア改憲否決が警鐘、欧州が迎える「試練の年」

ロイター
2016年12月7日
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12月5日、EU域内では来年、オランダ、フランス、ドイツと相次いで国政選挙を迎える中で、イタリアまでも国内政治に手足を縛られる展開となってしまった。写真は、憲法改正の是非を問う国民投票で反対派の人たち。ローマで撮影(2016年 ロイター/Tony Gentile)

[ベルリン 5日 ロイター] - イタリアのレンツィ首相が進退をかけた憲法改正を問う国民投票は、明確な否決という結果となった。これは、欧州のポピュリズム(大衆迎合主義)勢力が主張する欧州連合(EU)とユーロへの拒否とは言えないが、ブレグジット(英国のEU離脱)や米大統領選のトランプ氏勝利などの問題について、信頼を得られるような対応策を急いでいた欧州各国の首脳にとっては大きな逆風だ。

 EU域内では来年、オランダ、フランス、ドイツと相次いで国政選挙を迎える中で、イタリアまでも国内政治に手足を縛られる展開となってしまった。来年のフランス大統領選の中道・保守派候補で、当選すれば少なくとも5つの項目を国民投票に付すと約束しているフランソワ・フィヨン氏にとっても、今回のイタリア国民投票結果は事態が楽観できないと警鐘を鳴らす形になった。

 より目先の問題として、金融市場の反応は比較的落ち着いていたとはいえ、資本不足に悩むイタリアの銀行と同国経済の先行きに関する懸念が深まったことが挙げられる。この点は、欧州中央銀行(ECB)が8日に開く理事会で資産買い入れプログラムの今後のあり方を決める上で影響を及ぼす可能性もある。

 ドイツ経済研究所(DIW)のマルセル・フラッシャー所長は、国民投票結果について「今すぐイタリアが危機に戻ることはない。だが銀行が大きな問題を抱え、公的債務が膨大で、失業率の高さに直面している国にとって時間が失われたことを意味する。改革が遅れる重大な危険が存在する」と述べた。

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