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薬価は全品毎年見直し、販売拡大薬は年4回に=諮問会議・民間議員

2016年12月7日

[東京 7日 ロイター] - 政府が7日開催した経済財政諮問会議で、民間議員から薬価制度の抜本見直しに向けた基本方針が示された。全医薬品を対象に薬価を毎年改定することに加え、市場規模が拡大したものや効能追加が承認された医薬品は年4回薬価見直しを行う。

塩崎恭久厚生労働相も同様の内容の抜本改革について方向性を示す案を提出。市場実勢を迅速に薬価に反映さえることで国民負担を軽減する。他方で革新的創薬を促進するため、費用対効果の高い薬は薬価引き上げを含め、評価の仕組み導入やインセンティブ措置も検討する。

薬価改定の在り方はこれまで改革工程表で18年央をめど結論を出すとされてきたが、時期を早めて基本方針が示された。

改革案によると、効能追加が審議・承認された医薬品と、当初の予想販売額を上回る医薬品は、新薬収載の機会(年4回)に薬価を見直す。また、全品について競合品や後発品の影響を迅速に薬価に反映さえるため、少なくとも年1回見直す。

また、外国での価格をより正確に反映させるため、透明な薬価算定方式を確立させることや、卸売り業者と医療機関の間で、複数の品目が組み合わせている価格について、単品単価契約を推奨し、流通改善を進めることも盛り込む。

民間議員は薬価調査の正確性について政府と検証し、調査自体の見直しを検討、来年中に見直しの結論を得ることを提案した。また、新薬創出のために、製薬産業が高い創薬力を持つよう構造転換を目指す。

 「費用対効果」の本格導入により効果の高い薬は薬価引き上げを行う。また先進的な医療技術進歩によるメリットを国民に迅速に提供できるよう、4半期ごとに技術進歩を保険診療に取り入れる。

企業再編も視野に入れ、バイオシミラー(バイオ後続品)の数量目標を含め、革新的バイオ医薬品とバイオシミラーの研究開発支援の方策なども拡充。

さらに、バイオベンチャー企業を強力に支援するほか、後発医薬品企業の規模拡大を念頭に、市場競争も促進していく。

日本製薬団体連合会や欧州、米国の製薬4団体は先月、毎年の薬価改定について「企業の競争力を弱体化させ、国の成長戦略の方向性に大きく矛盾するものとして、断固反対する」との共同声明を出している。同声明では、薬価の毎年改定により「イノベーションの創出や医薬品の安定供給等、保険医療に貢献する医薬品の提供に重大な支障を及ぼすことになる」との懸念を示した。

諮問会議の議論と並行して、厚生労働相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)で薬価制度のあり方について議論を進めている。次回は9日に製薬業界からの意見聴取を行う予定にしている。

(中川泉 清水律子)

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