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短観試算の需給ギャップ、人手不足で92年以来の需要超過幅

2016年12月14日

[東京 14日 ロイター] - 日銀が14日に公表した12月短観(全国企業短期経済観測調査)では、前回9月と比べ、雇用の不足感が一段と強くなった。雇用の過剰・不足は、日銀が人々の物価観とともに物価の基調的な動きを決める最も大きな要因として重視。物価の上昇圧力は働いていると説明する材料の1つになりそうだ。

今回の短観では、生産・営業用設備判断は、9月から横ばいのゼロだった。一方、雇用人員判断は21ポイントの「不足」となり、9月と比べ2ポイント不足幅が拡大した。先行きの不足幅も2ポイント拡大しており、中小企業を中心に人手不足感が強まっている姿が浮き彫りになった。

日銀は両指数を利用して、日本経済が潜在的な成長力からどの程度乖離(かいり)しているかを示す需給ギャップの擬似指数である「短観加重平均DI」を作成中で、1月公表予定だ。

民間で短観加重平均DIを独自に試算しているニッセイ基礎研究所・シニア・エコノミストの上野剛志氏によると、12月は13.2の需要超過となり9月の12.0から改善。1992年2月(20・2)以来の需要超過幅となった。上野氏は生産年齢人口減少による構造的な人手不足が寄与していると分析している。

日銀は、このデータを使って物価上昇圧力が高まると説明するとみられる。ただ、上野氏は、1)雇用流動性が低く、人材確保のための賃上げの必要性が少ない、2)企業が円安・原油安による業績改善は一時的なものと判断し、固定費増加に慎重、3)企業の物価上昇期待が低い──などの理由で、人手不足が必ずしも物価上昇に大きくつながらないと予想している。

(竹本能文 編集:田巻一彦)

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