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焦点:日銀が枠組み変更後に初の国債買入増、長期金利ゼロ%死守

2016年12月14日

[東京 14日 ロイター] - 日銀は14日、超長期金利の上昇を抑制するため、9月のイールドカーブ・コントロール(YCC)政策の実施以降、初めて国債買い入れオペの増額に踏み切った。15日の20年国債入札を前に市場の不安心理を和らげる狙いがあったとみられ、「ゼロ%程度」の長期金利目標を死守する姿勢も鮮明にした。

市場では、14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に金利変動が増幅する可能性もあり、先んじて市場をけん制したのではないか、との見方も聞かれる。

<オペ日程、異例の事前通告>

日銀は、14日の国債買い入れオペで「残存10年超25年以下」と「残存25年超」の買入額をそれぞれ100億円ずつ増額した。

超長期ゾーンを増額した理由について日銀幹部は「最近の超長期ゾーンの急激な金利上昇や市場におけるさらなる金利変動への懸念を勘案し、金融市場調節方針と整合的なイールドカーブの形成を促すため」と説明した。

さらに残存期間10年超の長期国債買い入れを16日にも通告すると発表。オペの日程を事前に通知する異例の措置も実施した。

こうした一連の対応からは、米金利上昇を受けて日本の国債市場でも超長期ゾーン主導で金利に上昇圧力がかかる中で、15日の20年利付国債入札への警戒感がうかがえる。入札が不調となれば超長期金利が一段と上昇し、目標とする長期金利「ゼロ%程度」の維持に支障を来す可能性があるためだ。

YCC導入以降、日銀が金利上昇局面で対応するのは、11月17日に中期ゾーンの金利上昇抑制を狙いに実施した「指し値オペ」以来。

市場では、YCC政策の導入で政策の軸足が「量」から「金利」に転換したことや、前回に札の入らない水準での指し値オペが先行して実施されたことから「日銀は国債買い入れの増額には消極的」(証券)との見方が広がっていた。

今回、日銀が初めて国債の増額に踏み切ったことについて、市場は「断固として10年金利をゼロ%程度に抑える姿勢を明確にした」(国内金融機関)と受けとめ、超長期ゾーンを中心に全ての年限にわたって金利が低下した。

<中期は「指し値」軸か>

もっとも、日銀ではYCCにあたり、超長期ゾーンについては、相対的に変動幅をより大きく許容しているもようだ。

金利は年限が長くなるほど上乗せされるリスクプレミアムも大きくなり、中期ゾーンの方が、より長期金利の変動に与える影響が強くなるためだ。超長期ゾーンには一定の投資家需要があることに加え、低金利の経済効果は中短期ゾーンの方が大きいこともある。

このため、今後も中期ゾーンの金利上昇には機動性が高く入札日程に縛られない指し値オペが選択される可能性が高いとみられる。

また、このタイミングで日銀が国債買い入れの増額に踏み切った背景として、13、14日に開かれるFOMC後の金利変動に先手を打ったのではないか、との見方も市場で浮上している。

FOMCでは利上げが確実視されているが、大統領選後の株高や長期金利の上昇を受けて、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が来年の利上げペースなどについて、どのような発言を行うかが焦点。

先の国内金融機関の担当者は、日銀の対応について「イエレン議長が積極的なインフレ対応に言及した場合、米金利のさらなる上昇も予想され、そのことを念頭に置いているのではないか」との見方を示している。

*見出しを修正しました。

(伊藤純夫 編集:田巻一彦)

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