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イエレン米FRB議長の会見要旨

2016年12月15日

[ワシントン 14日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は14日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ、0.50ー0.75%とすることを決定した。イエレンFRB議長がFOMC後の会見で行った発言要旨は以下の通り。

<バランスシートの縮小時期>

バランスシートの縮小を開始するにあたり、適切といえるフェデラル・ファンド(FF)金利水準はどこかといった機械的なルールは存在しない。またFF金利の水準だけでなく、経済のモメンタムや経済の下振れリスクなども考慮しながら縮小を決める。この問題に関してわれわれはまだ決定を下していないが、ずっと前から検討を重ねている。縮小には何年もかかるだろうが、うまくいけば、バランスシートはいずれ現行水準よりかなり小さくなる見通しだ。

<金融規制改革法(ドッド・フランク法)>

(金融規制改革法下での進展を)後退させないことが極めて重要だ。多少変更される可能性はあるだろう。われわれも、ボルカー・ルールの順守や規模が小さい銀行に適用する報奨金に関する規制といった負担の軽減などについて、いくつかの変更は提案した。だが、金融規制改革法を堅持することが重要であることを強調する。

<トランプ氏の財政政策や選挙に対する市場の反応をめぐるFOMCでの討議>

FOMCで討議した。経済政策がどのように変化するのか、経済にどのような影響を及ぶかをめぐりかなりの不透明性が存在すると、すべてのFOMC参加者が認識している。

<4年の任期全うする意向>

4年の任期を全うする意向だ。将来については何ら決定していない。再任されるかもしれないし、されないかもしれない。これは私が決めることではなく、現時点で何も考えていない。指摘があるように、理事としてFRBにとどまる可能性はあるだろうが、それはいずれ決まることだ。

<高圧経済が望ましいと言ったことない>

高圧経済の運営を選好すると言ったことはない。過去分も含め、FRB当局者の経済見通しに目を向ければ、失業率は数年にわたり、長期的に正常と判断される水準をやや下回ると見込まれているが分かる。これは純粋にインフレ率がわれわれの目標に到達していないという点に基づき適切な政策だ。2%のインフレ目標を上回ることも望まないが、一方で目標を下回る状況が続くことも望んでいない。だが過熱気味の経済運営を実験的に行うことを推奨しないと明言する。

<FRBの独立性>

次期米大統領に政策に関して助言することはしない。私はFRBの独立性を強く信じている。われわれは最大雇用とインフレという二重の責務達成に向けて、金融政策を決定するための独立性を議会から付与されており、今後もこれに注力する所存だ。

<FRB、後手に回らず>

インフレ率を急速に押し上げる可能性があり、極端な労働力不足を示す、非常に著しい労働力ひっ迫の兆候はみられない。インフレは依然として、われわれの目標を下回っている。したがって、われわれが後手に回ったと判断していない。目標達成へ良好な軌道にあると判断している。ただ当然のことながら、見通しは不透明だ。

<労働市場の刺激に財政政策は不要>

労働市場には一定の付加的なスラック(需給の緩み)が存在する可能性はあるものの、その度合いは減退したとわたしは判断する。したがって現時点で完全雇用を取り戻すための刺激策として、財政政策は明らかに不要であると考える。

とはいえ、注意してほしいのは、わたしが次期政権や議会に対して、適切な政策スタンスで助言をしているわけではないということだ。議会は財政政策の変更に際し、多くの事柄を検討する必要がある。

<緩和度合いは「緩やか」>

緩和の度合いとしては「緩やか(moderate)」であると認識している。フェデラルファンド(FF)金利の中立水準もかなり低いと現時点で判断している。したがって一定の緩和が存在する。われわれはインフレ率がFRB目標を依然下回っていることを忘れるべきでない。

<利上げは経済に対する信認>

われわれが利上げを決定したことは、これまでに見られた経済の進展に対するわれわれの信頼感、およびこうした進展が続くとのわれわれの判断を反映していると理解されるべきだ。利上げは経済に対する信認である。

<利上げの道筋の「控えめ」な調整について>

フェデラルファンド(FF)金利の道筋の調整は非常に控えめなもので、参加者数人の変更が関与しているのみだった。すべての参加者でなく、参加者数人が財政政策の何らかの変更を加味した。これが要因となった可能性がある。

<財政政策>

財政政策もしくは経済政策の変更は経済見通しに影響を及ぼし得るが、もちろん、そうした政策の中身を知るのは時期尚早であるし、財政政策の変更は金融政策見通しに影響し得る様々な要因の一つでしかない。

*内容を追加しました。

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