12月12日、中国の信用力の基盤を築いたのは、上の世代の倹約志向だが、 借金に前向きなミレニアル世代の若者たちが、この構図を塗り替えつつある。写真は4月、北京のカフェで、アリババが運営する人気支払いサービス「バ蟻花唄(Ant check later)」(バは虫へんに「馬」)の画面を見せる女性(2016年 ロイター/Shirley Feng)

[上海 12日 ロイター] - Ma Yiqingさん(24歳)は、典型的な中国の若者だ。頻繁にクレジットカードを使い、オンライン融資サイトでローンを組んで買い物をする。ピンチに陥ると、ありがたいことに身近な貸し手に頼ることができる。つまり、自分の両親だ。

 1人っ子のMaさん、彼の母親、そして祖母にインタビューをすると、借金に対する姿勢がいかに急速に変化しているかが見えてきた。いわゆる「ミレニアル世代」(18歳から35歳に相当)は、かつてないほど、借金に肯定的なのだ。

 中国の信用力の基盤を築いたのは、上の世代の倹約志向である。家計貯蓄はGDPの約50%に及び、世界でも最も高い水準に含まれる。

 だが、Maさんや同世代の若者たちは、この構図を塗り替えつつある。彼らの前向きな借入意欲は家計向けの貸し出しを押し上げ、中国債務の中で急成長分野となっている。

 マニュライフ生命のレポートによれば、彼らの借入比率はアジア諸国の同世代と比較しても高く、所得の18.5倍に相当する。これは親世代の数字を大幅に上回る。

 若者世代の積極的な消費・借入意欲は、金融機関やブランド、経済成長にとっては好機だが、急速に拡大する中国債務をさらに加速するという点ではリスクでもある。

 今のところMaさんには、息子を溺愛する豊かな両親というセーフティネットがあり、借金の肩代わりが可能だ。彼は現在、チベット自治区のラサにあるベッドルーム1室のアパートに住んでいる。両親が暮らしているのは近隣のシャンナンだ。

「いつも父と母に頼っている。お金の点ではいつも助けてくれる」と彼は語る。5月にもレストランの開業資金を支援してくれるよう、両親に頼んだという。「頼みさえすれば(お金を)出してくれる」

明らかな違い

 ミレニアル世代のクレジットカード債務を親が肩代わりすること自体、中国では珍しくない。だがミズーリ大学のルイ・ヤオ准教授(個人金融論)は、それが意外な結果をもたらす可能性があると指摘する。