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職あれば食あり

既婚者よりも贅沢で悠々自適!?
「還暦シングル」の粋で孤独なグルメ生活

まがぬまみえ
【第4回】 2011年2月17日
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 「経済的に豊かになることで起こる一番大きな変化は、植物性蛋白の比率が下がって動物性蛋白の比率が上がることである」

 作家の故・丸元淑生氏はその著書、『システム自炊法』(中公文庫)の中でこう指摘した。単行本が刊行されたのは1987年。世は飽食の時代へと突き進み、同時に単身赴任者も増加していた。今改めて読み返すと、添えられた副題こそが未来を暗示していたかのようにも思える。

 「シングルライフの健康は、こう守る」

 経済成長とそれに伴って進行する現代人の栄養不良に、最新の栄養学で切り込み、その具体的な解決策まで提案しようとしたのが、丸元氏のシステム料理学だった。

自作料理をレストランに持ち込み!?
自由奔放な還暦シングルの週末

 「若い頃によく、丸元さんの本を読みました」と、オバタさん(仮名)が語り出す。還暦、未婚。週末の昼はたいてい、自宅から歩いて数分もかからない行きつけのレストランで食事をしている。

 という訳で、今回の取材もそのレストランで話を聞くことになったのだが、まさか、こんな展開になるとは思わなかった。

オバタさんお手製の持ち込み料理の品々。このなかでは、パプリカが好物

 スーパーのビニル袋に何やらたくさん包んで持って来たオバタさん。中から出てきたのは、自作料理の数々である。

 「これ全部、ご自分で用意されたんですか?」

 「好きなんですよ、作るのが」

 テーブルの上に並んだのは、薄く切ったパンと2種類のチーズ、スモークサーモンとタマネギのスライス、黒こげになるまで焼いて皮をむいたパプリカに、アンチョビとオリーブオイルをかけたもの。さらには、ロゼのスパークリングワインまである。

 「こんなにたくさん持ち込んで、大丈夫ですか?」

 「大丈夫ですよ」 

 オバタさんとこの店のシェフとは、かれこれ20年来のつきあい。周りの常連たちも、すっかり慣れっこのようである。

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人は食べるために働くのか、それとも、働くから食べなければならなくなるのか。そんな素朴な疑問を解き明かすべく、さまざまな職業に従事する人々のランチと人生を追いかける。「職」と「食」の切っても切れない関係を解きほぐす、お仕事紹介ルポ。

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