12月13日、米国のドナルド・トランプ次期大統領が中国を怒らせている。台湾の蔡英文総統と電話会談を行い、米国が長く維持してきた「一つの中国」原則と言う立場を必ずしも堅持する必要はない、と発言したためだ。写真は2011年、北京のホテルに掲げられた米国と中国の国旗(2016年 ロイター/Jason Lee)

[13日 ロイター] - 米国のドナルド・トランプ次期大統領が中国を怒らせている。台湾の蔡英文総統と電話会談を行い、米国が長く維持してきた「一つの中国」原則と言う立場を必ずしも堅持する必要はない、と発言したためだ。

 台湾問題は、米中関係における最も難しい要素であると言える。中国は台湾を反乱地域と見なしており、これを支配下に置くための武力行使を放棄したことはない。

 トランプ氏が台湾問題をめぐって強硬姿勢を維持する場合、米国に対する中国の報復措置として、想定されるシナリオは以下の通り。

●米国との断交

 トランプ氏が台湾に対し、何らかの公式な外交的承認を提示するならば、中国は大きな混乱を招く過激な行動ではあるが、米国との外交関係を絶つ可能性が高い。中国は、台湾と国交を維持する国に対して外交関係を持つことを拒否している。米国との断交は、中国政府による最終手段となる可能性が高い。

●台湾近辺での軍事的挑発

 中国は、台湾近辺で軍事的挑発を行うことで、台湾支配に向けた決意を示す可能性がある。たとえば、人口密度の高い台湾西岸に近い水域にミサイルを発射することによって海路や空路を実質的に封鎖するなどの手段に訴える可能性があり、これは地域を不安定化する動きとなる。中国の国営メディアは、台湾問題を断固として解決するためには、いまや軍事的手段が必要となるかもしれないとさえ示唆している。

●南シナ海における対決姿勢

 中国は領有権争いが生じている南シナ海において、「航行の自由」作戦の下で米国が行った哨戒活動に怒りを示してきた。中国は南シナ海で占拠した島嶼(とうしょ)や岩礁で埋め立て工事を行い、飛行場その他の施設を建設している。